2007年10月より信用保証制度が改定され、信用保証協会の保証割合が80%に縮小されます。 信用保証制度とは、中小企業者が金融機関から事業用資金を借りる際に、全国52の信用保証協会が保証人になってくれる制度です。
信用保証協会が保証人になってくれることで、金融機関は安心して中小企業に融資することができます。中小企業は所定の信用保証料を保証協会に支払う必要があるものの、いわゆる「貸し渋り」にあったり、慌てて保証人を捜さなくてはならない、などということが少なくなりました。
2007年10月の改定により、これまで信用保証協会が100%負っていた保証責任を、信用保証協会(80%)と金融機関(20%)で共有する「責任共有制度」が導入されます。これまで、信用保証協会の保証割合が100%であったため、金融機関の貸し出しリスクはありませんでした。しかし、10月の改定により金融機関は20%の貸し出しリスクを負うことになります。
ただし、「責任共有制度」と同時に「小口零細企業保証制度」も導入されます。この制度は従業員が20人以下(商業・サービス業は5人以下)の法人又は個人に対して、融資残高1250万円まで保証協会が100%保証する制度です。小口零細企業については責任共有制度の弊害を受けないよう配慮されたのです。
とはいうものの、「責任共有制度」によって、金融機関の貸し出し審査は厳しくなることが予想されます。また、先日行われた日銀の「利上げ」の影響などによって金融機関の貸し出し金利が上昇傾向にあります。10月までに再度の利上げが実施される可能性もあります。10月以降、中小企業にとって金融機関からの資金調達が厳しい状況になる恐れがあるので、注意が必要です。
信用保証協会の保証割合が80%に
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