●アルバイト等も原則として源泉徴収が必要です。
大学の推薦入試に合格した高校生が、車の免許取得やアルバイトをはじめる季節になりました。
ところで、アルバイトやパートを雇用している企業の中には、しなければならない源泉徴収をしていない会社が時々あります。今日はあいまいになりやすいアルバイトの源泉徴収についてのお話です。少し長いので2回に分けてお話いたします。
アルバイト等の源泉徴収をしなくて良いケースは以下のような場合で、これ以外の場合は、原則として源泉徴収が必要になります。
●日雇いのアルバイト等で日額給与(日雇賃金)が9300円未満の場合 ●「扶養控除申告書」を提出しているアルバイト等の給与(日給、月給)が一定額未満の場合。 *一定額は扶養親族の数によって異なり、たとえば扶養親族が0人の場合は月給8万8000円未満、または日給2900円未満になります。
源泉徴収が必要なアルバイト等の源泉徴収額の計算は、社員と同様に「給与所得の源泉徴収税額表」を使って計算します。
●「扶養控除申告書」を提出しているアルバイト等 ・日給の場合:日額表の甲欄(日雇いアルバイト等を除く) ・月給の場合:月額表の甲欄 ●「扶養控除申告書」を提出していないアルバイト等 ・日給の場合:日額表の乙欄(日雇いアルバイト等を除く) ・月給の場合::月額表の乙欄 ●日雇いのアルバイト等 ・日額表の丙欄 ※平成19年度より「給与所得の源泉徴収税額表」が大きく変わっていますから注意が必要です。
また、アルバイト等の給与に対し源泉徴収をしている場合でも、「扶養控除申告書」を提出させていないにも関わらず、「給与所得の源泉徴収税額表」の乙欄ではなく甲欄を使用してしまうミスも時々見かけます。甲欄は乙欄に比べて源泉徴収額が少なくなっているため、徴収(天引き)不足になります。このような事態を避けるには、アルバイト等に「扶養控除申告書」を出してもらえば問題ありません。
本来、しなくてはいけないアルバイト等の源泉徴収をしなかったり、甲欄と乙欄を間違えて徴収不足になったりすると、余計な事務手続きや支払いが生じる恐れがあります。次回はそのお話をします。
アルバイト等に対する源泉徴収の注意点-1
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