大和ハウスは、全国24カ所でリゾートホテルを運営する子会社「大和リゾート」の全株式などを、ジャパン・ホテル・リート・アドバイザーズ株式会社がアセットマネージャーを務める合同会社恵比寿リゾートに売却することを明らかにしました。売却額は556億1700万円で、株式の譲渡は2023年4月を予定しているそうです。
老朽化や新型コロナウイルスの影響で稼働率が低迷
大和ハウスの100%子会社である大和リゾートは、京都や福岡、沖縄など日本国内で24カ所のホテルの運営を手掛けていますが、新型コロナウイルスの影響や施設の老朽化などの課題が重なり、全国的に稼働率が低迷しているそうです。
業績も悪化しており、コロナ禍前の大和リゾートの19年3月期の最終損益は4億円の黒字だったにも関わらず、コロナ禍以降は赤字に転落。22年3月期の最終損益は69億円の赤字でした。
2023年4月3日に合同会社恵比寿リゾートに全株式を譲渡するとしており、大和ハウスが保有。大和リゾートが運営しているリゾートホテルのロイトン札幌(札幌市)もあわせて売却するようです。
大和ハウスは今後もホテル事業を継続する考えで、別のグループ会社が運営するビジネスホテル事業「ダイワロイネットホテルズ」に注力をしていくとしています。同ホテルの平均稼働率は22年3月期には、6割弱まで低下していたものの、出張などの法人需要が回復してきたこともあり、10月には9割弱にまで高まってきているそうです。
今後成長が見込まれるビジネスホテルに経営資源を集中させる方針のようです。
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