世界中が、脱炭素や環境問題に取り組んでいるなか、日本でも、温室効果ガスの排出量の削減に向けて取組みが行われており、東京都は2030年までに温暖化ガス排出量を半減させる「カーボンハーフ」実現の目標を掲げています。
12月15日には、東京都が全国で初めて、新築戸建て住宅に太陽光パネルの設置を2025年4月より義務化するという条例を可決・成立したことが明らかになりました。
太陽光パネル設置の義務化は“全国初”
今回、東京都議会で可決・成立した条例は、「全国で初めて延べ床面積2000㎡未満の一戸建て住宅を含む新築の建物に太陽光パネルの設置を義務化する」というものです。
対象となるのは、住宅を購入する消費者ではなく、大手住宅メーカーなど50の事業者になるようで、日当たりの条件などを考慮した上で事業者ごとにノルマを決め、達成を求めていくようです。
今後、大手住宅メーカーは以下の点を東京都に毎年報告することが義務づけられます。
- 太陽光パネルといった再生エネルギーの発電設備を設置できる住宅の供給数
- 地域ごとの日当たりの条件に応じた係数
- 1棟あたり2キロワットとする基準量を掛け合わせて算出された発電容量の目安の達成状況
上記の目安を達成できなくても罰則はないようですが、達成への取り組みが不十分だと判断された場合は、東京都が助言や指導を行った上で、改善が見られない場合は事業者名の公表を検討するとしています。
また、条例の可決・成立を受け、太陽光パネルの廃棄方法についても注目が集まっています。
現在の太陽光パネルの耐用年数は30年程度とされており、廃棄せずリサイクルするにしても家庭用のパネルはそうした実績がほとんどないという指摘もあります。リサイクルする仕組みをどう構築するか、など解決すべき課題が多いようです。
今後の動向が気になるニュースです。