ロシアによるウクライナ侵攻や急速な円安の影響などで、電気やガスを作るための燃料が高騰し、電気代・ガス代が値上がりし続けています。2月14日には、大手電力会社5社が2023年4月から電気料金を値上げすることを発表しました。
一般家庭で月36円~269円の負担増
東京・中部・北陸・関西・九州の大手電力会社5社は送配電網の利用料にあたる託送料金の上昇に伴い、家庭向け電気料金を4月から値上げするとしています。
託送料金とは、電力を送るための送配電ネットワークの利用料金です。送配電会社に送電を託しているという意味で、どの電力会社も必ず支払う必要があります。
<4月より値上げする電力会社>
電力会社 | 値上げ幅 | 値上げ予定日 |
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東京電力 | 36円 | 2023年4月より |
中部電力 | 109円 | |
北陸電力 | 269円 | |
関西電力 | 93円 | |
九州電力 | 250円 |
※詳細については各社HPをご覧ください。
家計のみならず、電力会社にも影響が出ているようで、2月14日には「大手銀行などが東京電力に4000億円の緊急融資する」というニュースが報じられました。燃料費の高騰などで経営が悪化する東京電力ホールディングスに、三井住友銀行などの大手銀行が合わせて4000億円規模の緊急融資をする方向で調整に入っているそうです。東京電力だけでなく日本の電力会社の多くは、火力で使う液化天然ガス(LNG)や石炭などの燃料を海外からの輸入に依存しており、ロシアによるウクライナ侵略や急速な円安の影響で調達コストが大幅に上昇し、経営状況が悪化しているようです。
今回、電気料金に反映させる5社以外の大手電力各社も、今後転嫁させる可能性があるとしています。