新型コロナウイルスの法律上の分類を2023年5月8日からインフルエンザと同じ「5類」へ移行することに伴い、政府は現在無料の検査や陽性判明後の外来医療費も、移行後は自己負担とする案を検討していることが明らかになりました。
インフルエンザ同様に通常の保険診療に
新型コロナウイルスの感染症法上の分類の「5類」への移行に伴い、政府は、外来・入院での検査や治療は、原則として患者の自己負担が生じる通常の保険診療に切り替える案を検討しているようです。政府の試算によると、外来医療費は70歳未満の3割負担の場合で自己負担額は現在の2,590円程度から最大4,170円に増え、4,450円のインフルエンザとほぼ同額になるとしています。一方で既存のコロナ薬は1回の治療あたりの薬価が9万〜25万円程度と高額のため、政府は9月末まで全額公費での補助を続けるようです。
今後については、関係者と調整のうえ、3月10日にも方針を示すとしています。
<5類移行とともに変わるコロナ対策>
現在 | 今後の方向性 | |
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医療費 | 自己負担分を公費負担 | 5月8日から自己負担へ |
医療機関への補助 | コロナ対応する医療機関に財政支援 | 縮小 |
外来体制 | 発熱外来が中心 | 従来インフルを診ていた医療機関は原則対応 |
待機期間 | 原則7日 | なし |
水際対策 | 中国などからの入国者に検査 | 3月1日より一部緩和 |
雇用下支え策 | 休業手当の助成金上乗せなど | 助成額をコロナ前の平時に戻す |
スポーツ観戦・コンサート鑑賞 | 原則マスク着用。観客収容率50%以下で一部エリアでのみ声出し応援可 | マスク着用なら観客収容率100%でも声出し応援可能に |
学校 | マスク着用を指導 | 4月から原則着用求めない方向 |
マスクなど感染対策 | 屋外では不要 | 個人の判断に委ねる |
ワクチン | 全額公費負担 | 4月以降も無料接種。将来的な自己負担検討 |
※医療費や医療体制は段階的に移行予定。具体策を3月上旬を目途に公表。