Twitterを利用している方なら、Twitter現金配布企画を一度は目にしたことがあるかもしれません。なかには、著名人が本当にお金を配っている場合もありますが、ほとんどが詐欺師によるものです。
この記事では、Twitter現金配布(お金配りアカウント)詐欺の目的・危険性・なくならない理由について解説します。Twitterをより安全に使えるようにするためにも、ぜひ最後までご覧ください。
Twitter現金配布詐欺を行う2つの目的
Twitter現金配布詐欺を行うのは、おもに2つの目的があるためです。以下の見出しでは、それぞれの目的について解説します。
1.さまざまな手口で不当利益を得る
Twitter現金配布詐欺を行うおもな目的は、不当な利益を得ることです。その手口は多彩で、例えば以下のようなものが挙げられます。
●当選者の口座に現金を振り込むための手数料という名目でお金を振り込ませる
●現金を受け取る条件として詐欺師がアフィリエイト報酬を得るためのサイトへ登録させる
●情報商材販売サイトに誘導し、詐欺商材を買わせる
これらの手口は巧妙化してきている傾向があるため、詐欺に気づくのはなかなか難しいです。
2.フォロワーを増やしてアカウント転売する
Twitter現金配布詐欺のもうひとつの目的は、フォロワーを増やして、そのアカウントを転売することです。
フォロワー数が多いアカウントは、高値で売買される傾向があります。なぜなら、フォロワー数が多いアカウントは影響力が高く、企業案件や広告収入などさまざまな方法で収益化できる可能性があるためです。
フォロワー数を増やすことで、このようなメリットが期待できるため、詐欺師はフォロワーを増やそうとします。実際に現金配布企画応募条件として、ほとんどの場合アカウントのフォローが求められるのは、これが理由です。
【お金配りは嘘?!】Twitter現金配布詐欺に潜む4つの危険
まず、Twitter現金配布企画は99%詐欺だと考えられます。むしろさまざまなリスクがあるため、Twitter現金配布企画への参加はおすすめしません。以下の見出しでは、Twitter現金配布詐欺に潜む4つの危険について解説します。
1.振込手数料だけ奪われる
Twitter現金配布詐欺では、振込手数料という名目でお金を奪われる危険があります。詐欺師は、高額の現金配布を謳って送金を要求してきますが、実際に現金を貰えることはほぼありません。ただ詐欺師のもとにユーザーが払い込んだお金が残るだけです。
2.個人情報が抜き取られる
Twitter現金配布詐欺には、個人情報が抜き取られる危険があります。例えば「現金を振り込むのに住所と本名が必要だから教えて欲しい」と詐欺師に言われ、そのまま従ってしまうケースがあります。
このように個人情報を教えてしまうと、サイバー犯罪のターゲットリストとして売買されたり、詐欺サイトの責任者名や所在地として勝手に使われたりするなどのリスクに見舞われます。
特に、クレジットカード情報を教えてしまった場合は厄介です。なぜならクレジットカードを不正利用されたり、被害の拡大を抑えるためにクレジットカードの停止手続きをせざるを得なくなったりする恐れがあるからです。
個人情報が抜き取られると、非常に危険な目に遭う可能性があるため、安易に教えてはいけません。
3.ポップアップ詐欺に遭う
ポップアップ詐欺とは、Webページを閲覧しているときに、突然表示される広告やメッセージを装った詐欺行為のことです。誤ってポップアップを表示させてしまうことで、ウイルス感染などの被害に遭ったり、大量の迷惑メールが届くようになったりするなどの危険性があります。
またポップアップのなかには、サイト利用料などの名目で高額な費用を請求してくるものもあります。このようなものは違法であるため、請求に応じる必要はありませんが、驚いたり知識がなかったりすることによってお金を払ってしまうケースがあります。
4.口座が別の詐欺の振込先として利用される
Twitter現金配布詐欺の詐欺師たちは、不正な振込の受け取り先として、他の詐欺の手口を利用することがあります。詐欺師からの要求に応じて口座番号を教えてしまうことで、その口座は悪用される可能性があります。
ちなみに、このような手口を「マネーミュール」と呼びます。マネーミュールによって犯罪に加担させられることで、悪意のないTwitter現金配布応募者まで罪に問われてしまう恐れがあります。
Twitter現金配布詐欺がなくならないのはなぜ?
多くの被害者を出しているTwitter現金配布詐欺ですが、未だになくなっていません。その理由は、おもに2つあります。以下の見出しでは、Twitter現金配布詐欺がなくならない理由について解説します。
1.著名人が本当にお金を配っているため
Twitter現金配布詐欺がなくならないひとつの理由は、著名人が本当にお金を配っているためです。
「Twitter現金配布企画は99%詐欺」と前述しましたが、わずかながら本当に配られることがあるため、詐欺師たちはその手口を使い続けられています。
実際にTwitter現金配布を行った著名人として、元株式会社ZOZO社長の前沢友作氏や、ビジネス系インフルエンサーの青汁王子氏などが挙げられます。このように本当にお金を配るアカウントがあったため「今回の企画は本当にお金を貰えるかも」と期待し、Twitter現金配布詐欺に引っかかってしまうのです。
また、Twitter現金配布を行った著名人になりすました詐欺アカウントも存在します。よく見れば偽物だとわかるのですが、不注意により本物だと誤解してしまう恐れがあります。
2.いいね・リツイート・フォローのみで簡単に応募できてしまうため
Twitter現金配布詐欺がなくならないもうひとつの理由は、いいね・リツイート・フォローのみで簡単に応募できてしまうためです。応募のハードルが低いぶん、多数のTwitterユーザーが参加できてしまいます。
また、リツイートによってTwitter現金配布を謳うツイートが拡散されてしまうため、さらに多くの被害者が出る傾向があります。詐欺師はこのような仕組みを利用して、企画参加のハードルを下げているのです。
ちなみに、現金配布を謳ったツイートでフォローやリツイートを集める行為は、現行の景品表示法の対象外です。そのため、法的規制が難しいという現状があります。
SNSの「お金配りアカウント」には要注意!基本的に本物は存在しない
Twitterを含むさまざまなSNSにて、多くの「お金配りアカウント」が見られますが、基本的には偽物です。したがって、甘い言葉に騙されないようにしましょう。
有名な詐欺アカウントとして、すい臓がんで余命宣告を受けたため資産を配るとしているものがありますが、こちらも偽物です。また、いかにもお金持ちそうなアイコン画像でお金配りを謳っているケースがありますが、本当にお金がもらえるという期待をしてはいけません。
また、さらに厄介なことに、本当に現金をもらえたかのような報告をするサクラアカウントも存在します。例えば、以下のような報告のツイートやストーリーなどが投稿されることが多いです。
●本当に100万円当たった
●本当にPayPayが2倍になった
●これ言われた通りやったらガチでお金もらえた
●このアカウントは本当にお金をくれるからみんな信じて
このような報告があると、つい本当に当たるのではと期待してしまう可能性があります。しかし、大半は詐欺であるため無視しましょう。
まとめ
Twitter現金配布詐欺には、多くの危険が潜んでいます。また、本当にお金をくれるアカウントはほとんど存在しません。そのため、Twitter現金配布は基本的に応募しないことが賢明です。
すでに被害に遭ってしまった場合は、弁護士に対処してもらうことで、被害額を取り返せる可能性があります。適切な、機関・専門家へ相談しましょう。
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