第3子以降は3万円に倍増、高校生まで対象に 児童手当を大幅拡充へ | MONEYIZM
 

第3子以降は3万円に倍増、高校生まで対象に 児童手当を大幅拡充へ

新たな少子化対策の一環として、政府は第3子以降の児童手当の支給額を倍増し、現行の月1万5千円から、3万円とする策を検討していることがわかりました。児童手当の拡充は岸田文雄首相が掲げる「異次元の少子化対策」の目玉政策で、今回明らかになった案は、経済的な負担が大きくなりがちな多子世帯への支援を手厚くする狙いがあるとしています。

児童手当「18歳まで引き上げ・所得制限撤廃」の方向で調整

児童手当は子育て世帯への経済的支援のひとつで、子どもが生まれてから中学校卒業まで(0〜15歳)の間、年齢に応じた金額を世帯ごとに受け取れます。給付額は、第1子と第2子は1人当たり月額1万円(0〜2歳は一律1万5千円)、第3子以降は月額1万5千円、中学生以降は月額1万円が支給されています。
同手当には、所得制限が設けられており、世帯主の年収が960万円程度(子ども2人と専業主婦(夫)世帯の場合)を上回る場合は特例給付の対象となり、支給額は子ども1人につき月額一律5,000円となります。
また、2022年10月には、世帯主の年収が1,200万円程度を上回る世帯は特例給付から外れ、児童手当が支給されなくなっていました。
政府が3月末に発表した「異次元の少子化対策」のたたき台では、所得制限を撤廃し、対象をすべての子どもに拡大するとの明記がされました。手当がもらえる年齢も高校生(18歳)までに引き上げるとしています。複数の子どもがいる世帯への支給額増や何人目から加算するかについては引き続き調整がされていました。
 

児童手当の支給対象となる子どもは全国で約1,600万人(2021年度)とされ、給付総額は約2兆円に上るようです。少子化対策の財源について、政府内では、企業と従業員が折半する社会保険料に上乗せして徴収する案や、別の企業拠出金を増額する案などが検討されています。しかし世論から厳しい声が挙がっていることもあり、当面の間は必要なお金を一時的に国債でつなぎ、将来の安定財源で返す「つなぎ国債」で対応する案なども浮上しているようです。
 

今後、少子化対策の財源確保といつから負担増が実施されるのかが注目されます。

マネーイズム編集部
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