新型コロナウイルスの感染症法上の分類が5類に引き下げられ初めて迎える夏、各地では4年ぶりとなるコロナ禍前の元の姿を取り戻した夏祭りが行われる見通しです。コロナ禍が明け、インバウンド需要の高まりを受けて、夏祭りのプレミアム席が相次いで販売されています。通常の席よりも広々とした席や沿道に近いことから、1席数十万円もするプレミアム席も登場しているようです。
日本の夏祭りに外国人観光客が熱視線!プレミアム席の魅力とは?
夏祭りのプレミアム席が販売されるようになった背景には、インバウンド需要の高まりと、夏祭りへの観光客のニーズが高まっていることがあります。夏祭りは伝統的なイベントとして多くの観光客に人気があり、特に外国人観光客からの注目度が高まっています。
7月17日に、京都市内で行われた日本三大祭りの一つ、京都・祇園祭で前祭(さきまつり)の山鉾(やまほこ)巡行では、山鉾巡行を見る1席40万円の「プレミアム観覧席」全84席中、8割近い65席が売れたそうです。訪日外国人観光客らの富裕層をターゲットにした初の試みで、プレミアム観覧席は河原町御池交差点(京都市中京区)に設けられ、3段の階段状で高さは60cm~1mあり、山鉾の巡行や辻回しを目の前で楽しめる。観覧席は、外国人が座りやすいようにイス席にしつつ、畳や座布団を用意して和風に仕上げ、日よけのパラソルも設置。お酒を含む飲み物や京都のおばんざいなどを食べ飲み放題で味わえ、英語と中国語のイヤホンガイドの解説もあるようです。
企画した京都市観光協会によると、観光庁のインバウンド向け事業に採択され、補助金の対象にもなっているようで、収益は祇園祭の継承のために活用するとしています。
そのほか各地の祭りでも外国人観光客らを対象に、高額の特別席を設ける動きがあります。徳島・阿波おどりでのインバウンド向け最高級桟敷席「AWAODORI hospitality seat 特別観覧席」では、1人20万円で計160席を販売。昨年までは最も高額でも5000円程度だったといい、破格な価格設定と話題になっています。また青森・ねぶた祭では、100万円の「VIPシート」を販売しているようです。
夏祭りのプレミアム席は、インバウンド需要の高まりを受けて、今後ますます注目を集めていくことが予想されます。今後の動向が気になるニュースです。