岸田政権が10月末までにとりまとめる経済対策として、経済産業省が半導体支援のために約3.4兆円もの基金予算を要求していることがわかりました。これに加えて文部科学省が1兆円の宇宙開発基金の新設などを要望しており、各省庁の要求総額は5兆円を超えていることが明らかになりました。
この経済対策の拡大は、今年度補正予算案に反映させたい意向のようです。しかしながら、長期的なプロジェクトに必要な予算は通常、当初予算に計上されます。
新型コロナ禍からはじまり、政府は国内産業を支援することで経済の基盤を固めて、景気の回復と雇用の安定を図る狙いがあるといわれています。
また物価の上昇が家計にダイレクトに影響を及ぼすなかで、大企業への莫大な支援が適切なのか疑問視されており、国民の生活を維持するための対策も急ぐ必要があります。
半導体支援に3.4兆円予算要求|国内産業支援の狙いとは
経済産業省は財務省との協議で、半導体の生産と開発支援を目的とした「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発基金」と「特定半導体基金」、「安定供給確保支援基金」など3つの基金の拡充を求めています。これには、次世代半導体の国内生産を目指す国策会社「ラピダス」へ約6千億円、世界最大手の半導体メーカーである台湾積体電路製造(TSMC)の日本第2工場へ約9千億円、そしてソニーのイメージセンサーなどに使用される、従来型半導体製品に対する7千億円以上の補助金が含まれています。
これらの要求が実現すれば、今年度の補正予算における半導体関連予算は3.4兆円に達し、昨年度の補正予算(1.3兆円)の2.6倍に相当することとなります。
経済対策と予算の増大について、政府内で10月末まで熟考されることになるでしょう。
その一方、長期的な視野で予算を配分する必要性と、国内経済の安定に向けた努力の継続が問われるときでもあります。今後、政府の経済対策の詳細と展開に注目が集まることになります。
この経済対策に関する情報が明らかになるにつれ、国内外の経済専門家、政府内部の情報筋、そして一般市民の関心も高まるはずです。
なぜなら、経済対策の成否は国の将来に大きな影響を与えるため、今後の展開についての詳細な議論と報道が期待されます。政府は経済の安定と持続的な成長を実現するために、慎重にバランスを取りながら決断を下す必要があるでしょう。
また政府は経済対策の充実を通じて、国内の産業競争力を強化し、国際的な市場での地位を確立することに焦点を当てています。半導体支援の増額については、現在の半導体不足が製造業全体に深刻な影響を及ぼしていることから、この分野への投資が経済の再建に不可欠であるとの立場を強調しています。
経済対策の成功は、国の将来に大きな影響を与える重要な課題です。
今こそ岸田首相のリーダーシップが問われているといえるでしょう。
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- 日本政府の経済対策:半導体支援と総額予算5兆円超にかける期待