大統領選でハリスが当選したら?日本・アメリカの注目銘柄を紹介 | MONEYIZM
 

大統領選でハリスが当選したら?日本・アメリカの注目銘柄を紹介

2024年のアメリカ大統領選は、トランプ氏とハリス氏のどちらの当選によっても経済と株式市場に大きな影響を与えるでしょう。ハリス氏が掲げる政策においては、クリーンエネルギーや住宅支援などの分野に関連する銘柄が上昇する可能性があります。

本記事では、ハリス氏が大統領に当選した場合に期待されるアメリカ株と日本株を具体的に紹介し、どのような投資戦略が有効かを解説します。今回紹介する内容は特定の株の売買を進めるものではありません。確定事項ではないため、あくまで参考としてご覧ください。

ハリスが当選した場合に注目したい日本株

 
 
 
2024年のアメリカ大統領選で、ハリス副大統領が当選した場合、バイデン政権の政策が継承される可能性が高いといわれています。特に、気候変動対策や経済格差解消のための政策が強化されると予想され、関連する業種や企業が恩恵を受ける可能性があるでしょう。日本市場でも、政策の影響を受ける企業が注目されており、環境・住宅・防衛産業の分野における日本株が有望視されています。以下では、ハリス当選の可能性に伴う注目株を具体的に紹介します。

本田技研工業

本田技研工業はハリス氏が当選した場合、恩恵を受けると考えられる企業の一つです。ハリス氏がバイデン政権のEV(電気自動車)推進政策を継承すれば、ホンダのEV戦略がさらに加速すると期待できます。バイデン政権下で掲げられてきた2040年までの全車種EV化の目標は、ホンダにとっても追い風といえるでしょう。
 
アメリカでは、フォード・モーターがEV投資の縮小を発表する一方で、ホンダは2025年末から高級EVの新たな生産を開始する予定です。競合企業との戦略的な違いが鮮明になる中、ホンダはハイブリッド車(HV)の収益力を武器に、EV投資を進めていける強みをもっており、国内でもトヨタと並び北米市場で販売を伸ばし、増益を確保しています。

さらに、為替市場においてもホンダの有利な立ち位置が際立っています。同社の想定為替レートは1ドル=140円と、他の国内メーカーに比べて有利です。ハリス政権下では、ホンダのEV戦略と財務的な強みが評価され、株価上昇の期待が高まるでしょう。

住友林業

住友林業は、ハリス氏が当選した場合、注目したい住宅関連株の一つです。ハリス氏は若年層の住宅購入を支援する政策を推進しており、建設会社への税優遇や頭金補助などの施策を打ち出しています。ハリス氏が当選すればアメリカの住宅市場が回復する可能性が高まり、住友林業の業績にも大きなプラス影響を与えるでしょう。
 
住友林業は、木質系住宅メーカーとしてアメリカ市場で強い地位を築いており、海外事業が全体の利益の過半数を占めるまでに成長しています。特に、アメリカの戸建住宅事業は収益の柱であり、ハリス政権下での住宅需要の増加は、住友林業にとってさらなる成長のチャンスとなるでしょう。加えて、財務内容も良好で、配当性向から増配余地がある点も投資家にとって魅力的です。

三菱重工業

三菱重工業は、防衛関連銘柄として、ハリス政権下でも注目される企業です。トランプ前大統領は防衛費の増加を要求してきましたが、ハリス氏もまた、対中政策や中東情勢への対応を強化する方針を掲げており、防衛関連企業への注目が高まるでしょう。2023年の防衛装備品契約金額でも三菱重工業は圧倒的な存在感を示しており、今後の防衛費拡大の中で、さらなる成長が期待されます。

ハウス食品グループ

ハウス食品グループは、2027年を最終年度とする中期経営計画で、500億円の成長投資を予定しており、その柱の一つとしてアメリカ事業の拡大を進めています。2022年に買収したアメリカのキーストーン社は、代替肉製品の製造・販売を手がけており、アメリカの食品市場でのシェア拡大が期待されます。
 
ハリス氏が掲げる食品価格の抑制策や、環境負荷の少ない代替肉の普及は、ハウス食品グループにとって追い風となるでしょう。代替肉市場の成長とともに、アメリカ市場での収益性向上が見込まれ、長期的な利益増大の基盤が築かれる可能性があります。

竹内製作所

竹内製作所は、建設機械メーカーとして、ハリス氏の住宅供給拡大政策の恩恵を受ける可能性があります。同社の主力製品であるミニショベルやクローラーローダーは、アメリカの住宅市場での需要が高まる中で、重要な役割を果たすでしょう。特に、北米市場での売上高が高く、円安が追い風となっている今、竹内製作所は注目の銘柄として評価されています。

ハリスが当選した場合に注目したいアメリカ株

 

 
2024年のアメリカ大統領選でカマラ・ハリス氏が当選した場合、クリーンエネルギーや住宅支援に政策の重点を置くと予想されます。株価では特に再生可能エネルギーや住宅関連の企業に注目が集まるでしょう。ここでは、ハリス政権下で注目されるアメリカの銘柄をいくつか紹介します。

テスラ

テスラは、民主党のクリーンエネルギー推進政策の恩恵を大きく受けると予想されます。電気自動車(EV)市場で圧倒的な地位をもつテスラは、充電ネットワークやバッテリーテクノロジーにも注力しており、サプライヤーや関連業界全体にもポジティブな影響を与えるでしょう。ハリス政権の下で、クリーンエネルギー投資が増加すれば、テスラの成長が加速する可能性があります。

ファースト・ソーラー

再生可能エネルギーに強い支持を示すハリス政権では、ソーラー業界も恩恵を受けるでしょう。ファースト・ソーラーは、アメリカ最大のソーラーパネルメーカーの一つであり、環境保護とエネルギー自立の両方を掲げる政策の追い風を受け、株価の堅調な推移が期待されます。また、政府の補助金や投資拡大も見込まれます。

DRホートン

住宅建設市場もまた、ハリス政権の住宅支援策から恩恵を受ける可能性があります。特にDRホートンのような、初めて住宅を購入する人向けの住宅を提供する企業が注目されるでしょう。ハリス氏は、住宅ローンの頭金支援を提案しており、若い人たちの住宅購入が促進され、DRホートンといった住宅建設会社に対する需要が高まると予想されます。

当選するのは、ハリスかトランプか

 

 
2024年のアメリカ大統領選挙は、現職副大統領のカマラ・ハリス氏と元大統領のドナルド・トランプ氏との間で熾烈な争いが予想されています。それぞれの候補者の政策により、株式市場にも大きな影響が出るでしょう。どちらが勝つかによって市場の動きが大きく異なるため、投資家にとっては今後の展開に注意を払う必要があります。

過去には大番狂わせが起きたことも

過去のアメリカ大統領選挙では、予想外の結果が出たこともありました。例えば、2016年の大統領選挙では、民主党候補のヒラリー・クリントン氏が当選するとの見方が多かった中、共和党のドナルド・トランプ氏が勝利を収めています。
 
トランプ氏勝利の結果は、世界中に大きな衝撃を与え、各国メディアは「誰もこうなるとは予想していなかった」と驚きをもって報道しました。2024年の選挙も何が起こるか予測できない中、両候補の動向に注目が集まっています。予想外の結果が再び起こるかもしれないため、市場の変動にも備える必要があるでしょう。

不確かな情報に振り回されないように

選挙の期間中には、多くの情報が流れ、候補者の発言や政策に関するニュースが飛び交います。しかし、その中には誤った情報や意図的に歪められた「フェイクニュース」が含まれている場合もあるのです。
 
2016年のアメリカ大統領選挙では、SNSで「ローマ法王がトランプ氏を支持した」という誤情報が広まり、選挙結果に影響を与えたとされています。また、「クリントン氏の陣営が人身売買に関わっている」といったデマも拡散され、実際にその情報を信じた人が発砲事件を起こす事態にまで発展しました。
 
今回の選挙においても、不確かな情報に踊らされないためには、信頼性の高い情報源を見極め、自分自身で事実を確認することが大切です。

冷静に相場を観察し、株価に一喜一憂しない姿勢が重要

 

 
大統領選は株式市場に短期的な変動を引き起こすことがよくありますが、重要なのは冷静に相場を観察し、一喜一憂せずに長期的な視点で投資を行う姿勢です。ハリス氏が当選すればクリーンエネルギー関連株などに注目が集まる一方で、市場全体のリスクも常に存在します。情報をしっかりと分析し、バランスの取れた投資を心がけることで、安定したリターンを得られるでしょう。

マネーイズム編集部
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