「ねんきんネット」とマイナポータルを連携すると何ができる?連携方法とメリットについて解説
将来の年金の額や年金記録について知りたい場合、1年に1回送られてくる「ねんきん定期便」で確認する方法があります。しかし1年に1回ではなく、常に確認したい場合には「ねんきんネット」に登録する必要があります。
「ねんきんネット」はマイナポータルから連携可能です。マイナポータルと連携することで、単に年金記録を確認するだけでなく、証明書や年金に関する手続きも可能になるのです。
そこでこの記事では「ねんきんネット」をマイナポータルの連携のメリットと連携の仕方について解説します。
「ねんきんネット」とは
「ねんきんネット」は、パソコンやスマホで自分の年金記録や将来の年金額がわかるツールです。マイナポータルから簡単に登録できます。今まで年金記録は、年に1回「ねんきん定期便」で確認するか、年金事務所に直接問い合わせるのが一般的でした。
ただし年に1回の「ねんきん定期便」では最新状況はわかりません。年金事務所に問い合わせれば、最新の情報はわかりますが、手間がかかります。その点、「ねんきんネット」に登録すれば、最新情報が簡単に確認できるため便利です。
また「ねんきんネット」に登録することで、今までの年金記録と年金の見込み額がわかります。年金を納めている人は、今後どのような条件で納めていき、いつ年金をもらうかを設定することで、将来推定される年金額がわかる仕組みです。
こうしたツールを使うことで、ある程度の年金額の予測が立てられることで、将来のための準備が今からできます。老後2000万円が必要と言われる中で、今からどのように資産を形成すればよいかがわかるわけです。
このように「ねんきんネット」はそれだけでも大変便利なツールですが、マイナポータルを連携することで他にもできることが増えます。
「ねんきんネット」とマイナポータル連携のメリット
マイナポータルとはマイナンバーカードを使って、行政に関する手続きや自分自身の情報の確認を必要な時に行えるツールです。マイナンバーカードと利用者証明用電子証明書パスワードさえあれば登録は簡単です。
マイナポータルは「ねんきんネット」とも連携できます。「ねんきんネット」とマイナポータルを連携すると、以下の3つのメリットがあります。
「社会保険料(国民年金保険料)控除証明書」「公的年金等の源泉徴収票」が入手できる
「ねんきんネット」とマイナポータルを連携することで、「社会保険料(国民年金保険料)控除証明書」や「公的年金等の源泉徴収票」が入手できます。「社会保険料(国民年金保険料)控除証明書」や「公的年金等の源泉徴収票」は確定申告をする際に必要なため、確定申告をする人はとくに便利です。
「社会保険料(国民年金保険料)控除証明書」や「公的年金等の源泉徴収票」は郵送されますが、郵送されるのが遅かったり、紛失してしまったりすることもあります。実際に私も書類がわからなくなり、確定申告の際に困ったことがあります。
その点、マイナポータルと連携すれば、いつでも印刷できるため書類を保管しておく必要がありません。スマホでのチェックも可能ですので、大変便利です。
e-Taxによる確定申告も可能
マイナポータルの「もっとつながる」機能を利用することで、マイナポータルとe-Taxとをつなげられます。マイナポータルとe-Taxを連携することで、マイナポータル経由でログインできます。
e-Taxを使うことで、確定申告も可能で、年金保険料は自動で入力されるので大変便利です。確定申告をe-Taxで行っている場合は、連携することをオススメします。
免除・納付猶予の申請が可能
「ねんきんネット」とマイナポータルを連携することで、免除や納付猶予の申請が可能です。今まで免除や納付猶予の申請は郵送で行っていました。しかしマイナポータルと連携すればネット上で申請できます。
学生納付特例の申請も可能となり、学生がご家庭にいる方にとっては、非常に便利です。郵送だとどうしても後回しになりがちです。その結果、免除申請を忘れてしまったり、書類を無くしてしまったりすることがあります。
ネットであれば気づいたときにすぐに申請できるため、書類の紛失を防ぎ、免除申請も気づいたときに行えるでしょう。
「ねんきんネット」とマイナポータルの連携方法
「ねんきんネット」とマイナポータルの連携はとても簡単です。以下の手順で連携してみましょう。
マイナポータルの準備をする
「ねんきんネット」とマイナポータルを連携するためには、マイナポータルへの登録が必要です。スマホでもPCでも登録できますが、PCで登録する場合でもスマホが必要なので、スマホの方が簡単です。
マイナポータルに登録するためには、「マイナンバーカード」と「利用者証明用電子証明書パスワード」が必要になります。スマホとともに準備しておきます。もし「利用者証明用電子証明書パスワード」を忘れてしまった場合は、再設定が必要です。
再設定は住民票がある市区町村の窓口でしか行えません。免許証などの顔写真付き公的証明書が必要になるので、忘れずに持参しましょう。
「マイナンバーカード」と「利用者証明用電子証明書パスワード」が準備できたら、「マイナポータルアプリ」をダウンロードします。「マイナポータルアプリ」はアンドロイドでもiOSでもダウンロード可能です。
ダウンロードが終わったら、「マイナンバーカード」の読み取りと「利用者証明用電子証明書パスワード」を入力します。読み取りが終わったら、利用者情報を入力し、入力内容の確認をして終了します。ここまででマイナポータルの登録は終了です。
「ねんきんネット」と連携する
マイナポータルに登録したら、「ねんきんネット」と連携します。まずマイナポータルの注目の情報から「年金記録・見込額を見る(ねんきんネット)」をクリックします。次に「ねんきんネット」の利用規約等に同意して連携しましょう。
「ねんきんネット」が表示されールアドレスを登録すると利用開始です。簡単に連携できるので、ストレスなく利用できます。実際にやってみると、「ねんきんネット」に直接登録するよりも、マイナポータル経由の方が簡単でした。
前述したように「ねんきんネット」では年金記録だけでなく、将来の年金見込額の確認も可能です。追納可能月数と金額の確認も可能です。まずは一通りチェックしてみましょう。
「ねんきんネット」とマイナポータルの連携方法については、厚生労働省のHPをご覧ください。
「ねんきんネット」とマイナポータルを連携する際の注意点
「ねんきんネット」とマイナポータルは簡単に連携できますが、注意すべき点もあります。ひとつめは初回利用登録可能な時間帯が、平日8時から23時までということです。初回利用に限り、平日に行うようにしましょう。
「ねんきんネット」とマイナポータルの連携は一度でOKです。一度連携すると「年金記録・見込額を見る(ねんきんネット)」をクリックするだけで見られます。ただしマイナポータルへのログインは「マイナンバーカード」と「利用者証明用電子証明書パスワード」が必要です。
前述したように「利用者証明用電子証明書パスワード」を忘れてしまうと、再設定が必要になるので忘れないようにしましょう。
まとめ
ここまで「ねんきんネット」とマイナポータルを連携するメリットとその方法について解説してきました。「ねんきんネット」とマイナポータルを連携することで、年金に関する情報が確認しやすくなります。
老後の生活を考えるためにも、「ねんきんネット」とマイナポータルを連携して、常に年金記録を確認できるようにしておきましょう。
渋谷区で一から立ち上げたプログラミング教室スモールトレインで代表として、小学生に対するプログラミングと中学受験の指導に従事。またフリーランスのライターとしても活躍。教育関係から副業までさまざまな分野の記事を執筆している。
著書に『AI時代に幸せになる子のすごいプログラミング教育』(自由国民社)、共著で『#学校ってなんだろう』(学事出版)がある。
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