ChatGPTに負けない!インボイス制度にも対応する国税庁のチャットボット「ふたば」の活用法とは
2022年の公開以降、「Chat GPT」が注目されています。検索フォームで質問すると、質問に対する答えをChat GPTが回答してくれます。その回答がうまくまとまっており、Google検索は必要なくなるかもしれないとも言われています。
質問に対して回答するサービスはChat GPTだけではありません。企業のホームページに多いのはチャットボットです。サービスや商品に対する疑問に的確に回答してくれるため、利用者としては大変便利です。
こうしたチャットボットを国税庁も導入しています。それが「ふたば」です。この記事ではチャットボット「ふたば」の特徴だけでなく、実際に使用している様子についても解説します。
※記事の内容は8月末時点の情報を元に作成したものであり、現在の内容と異なる場合があります。
国税庁のチャットボット「ふたば」とは
国税庁のチャットボット「ふたば」とは、国税庁が提供している人工知能サービスで、24時間いつでも相談可能で、自動応答してくれます。前述したように、企業で使われているチャットボットと同じようなやり取りが可能です。
所得税や消費税の確定申告、インボイス制度の相談にも応じてくれるため、ちょっとした疑問を解決できて大変便利です。
国税庁のチャットボット「ふたば」で質問できる内容と使い方
「ふたば」は国税庁のチャットボットですので、質問できる内容には限りがあります。ここでは「ふたば」に質問できる内容と、使い方について実際に質問しながら説明していきます。
質問できる内容
「ふたば」で質問できる内容としては、所得税や消費税の確定申告に関する相談、インボイス制度に関する相談があります。ただし時期によって相談できる内容が異なります。たとえば年末調整に関する相談は10月頃に再開する予定で、利用時期に応じて内容や質問項目を変えているわけです。
2023年10月からインボイス制度が始まるため、インボイス制度の一般的な内容について、選択しながら内容を理解してくことも可能になっています。こちらは実際にインボイス制度について質問している様子を後ほど紹介します。
「ふたば」の使い方
「ふたば」はメニューから選択するか、文字で入力して質問することが可能です。国税庁の「チャットボット(ふたば)」にアクセスすると、以下のような画面になり、メニューから選択するか、下の質問欄から入力できる仕組みです。
文字で入力する場合、期待している回答が得られないこともあります。その場合は表現を変えて再度入力しなければなりません。また個々の条件を踏まえていない回答であるため、利用は自己責任になります。そのため条件が複雑な場合は、専門家に相談する必要も出てくるでしょう。
また得られた回答がよくわからない場合は、国税庁のホームページで確認する必要があります。たとえば確定申告を何度もしている人には理解できる内容でも、はじめて確定申告をする人にとっては、難しい回答もあるはずです。
「この言葉はどういう意味だろう」という疑問も出てきますので、その際には国税庁のホームページで確認しましょう。ただし国税庁のホームページを見ても難しくてわからないことも多いので、国税庁に電話で相談したり、税務署に実際に訪れたりして相談してみましょう。
「ふたば」にも推奨される動作環境があります。国税庁のホームページによれば以下のようになっています。
デバイス | OS | OSのバージョン | ブラウザ |
---|---|---|---|
PC | Windows | 10,11 | Google Chrome Microsoft Edge |
macOS | 12(Monterey) 13(Ventura) |
Safari Google Chrome |
|
スマホ・タブレット | iOS | 15,16 | Safari |
Android | 11,12,13 | Google Chrome |
「ふたば」を実際に使ってみよう!
では実際にふたばを使ってみましょう。ここではインボイス制度について質問してみました。「ふたば」にアクセスし、「インボイス制度」をクリックします。
インボイス制度にアクセスすると以下のような画面に切り替わります。
そもそもインボイス制度とは何かを知りたい人は、「インボイス制度の概要について」をクリックしてみましょう。インボイス制度について簡潔にまとめられています。
次に入力欄を使って質問してみましょう。「インボイス制度はいつから」と質問すると、以下のようにインボイス制度の開始時期を教えてくれました。
次に「インボイス制度 手続き」と入力してみました。すると先ほどと同じように「インボイス制度の開始時期」という項目が表示されます。開始時期について知りたいわけではないのですが、クリックしてみました。
クリックしてみると、開始時期について解説した後に、インボイスの手続き方法が掲載されていました。質問内容と表示された項目がずれていることもありますが、とりあえずクリックしてみるほうが良いようです。ある程度、知りたい内容を明確にしたうえで質問する必要があるとわかります。
国税庁のチャットボット「ふたば」を利用するメリット
「ふたば」を利用するメリットとしては、以下の3つが考えられます。
1.24時間利用できる
いつでも利用できるため、税務署の問い合わせ時間まで待つ必要がありません。日中仕事をしていると、こうした税務関係の作業は夜にやることも多いでしょう。そうした際に利用できる「ふたば」は大変便利です。
2.自宅で利用可能
税務関係でわからないことがあれば、税務署に問い合わせるのが一般的です。よくわからなければ、実際に相談に出向くこともあるでしょう。「ふたば」を利用すれば、税務署に出向かずに問い合わせが可能です。それだけでも時間短縮になります。
3.すぐに回答が得られる
チャットボットなので、すぐに回答が得られます。そのため相談するために待つ必要がありません。税務署などに電話で問い合わせすると、待たされることが多いですが、チャットボットであれば、そうした待機時間も必要ありません。
国税庁のチャットボット「ふたば」を利用する際の注意点
「ふたば」は実際に利用してみて、便利なサービスなのですが、利用する際の注意点もあります。
表現を変えて質問する必要がある
先ほどの例でもわかったように、文字入力の形式での質問の場合、思った通りの回答が出ないケースもあります。その場合は表現を変えて質問する必要があります。単語が思いつかないであいまいな質問のままだと、回答が得られないことも多いでしょう。
非対応の質問内容もある
そもそも対応していない回答もあります。該当するであろう項目が表示されますが、その回答がずれている場合もあります。ただし精度が上がっていけば、さらに的確な回答が表示されるはずです。今後の進化に期待したいところです。
まとめ
ここまで国税庁のチャットボット「ふたば」の特徴と実際に使ってみた様子を紹介してきました。ある程度知識があって、ちょっとした疑問を解決したい人にとっては最適のサービスです。今後はさらに精度を上げて、あいまいな質問に対しても応えられるように期待しています。
▼参照サイト
渋谷区で一から立ち上げたプログラミング教室スモールトレインで代表として、小学生に対するプログラミングと中学受験の指導に従事。またフリーランスのライターとしても活躍。教育関係から副業までさまざまな分野の記事を執筆している。
著書に『AI時代に幸せになる子のすごいプログラミング教育』(自由国民社)、共著で『#学校ってなんだろう』(学事出版)がある。
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