資産運用で成功するには分散投資が重要!分散投資の基礎を解説
結婚や子育て、老後の生活など、長い人生の中では大きな資金が必要です。人生を通して豊かな生活を送るためにも、資金運用を行い、計画的に資金を増やさなくてはなりません。
資産運用では自分にあった運用をすることも大切ですが、成功するためには分散投資が重要です。
ここでは、分散投資の基礎を解説します。
そもそも分散投資とは
はじめに、分散投資とはどのようなものかを見ていきましょう。
分散投資とは、簡単にいうと、所有している資産を複数の投資商品に分散して投資することをいいます。分散投資をすることで、投資リスクの低減をすることができます。
例えば、ひとつの投資商品にしか運用していなかった場合、その商品で損失が出るとマイナスが増えるだけです。しかし、ふたつの投資商品を運用している場合、ひとつの投資商品で損失が出ても、もうひとつの投資商品で利益が出れば、損失分を補うことができます。投資で成功するためには、損失が出た場合のリスクをいかに抑えるかが重要となるため、分散投資が必要になります。
資産運用には、デイトレードのように短期的なものと、投資信託のように中長期的なものがあります。短期的なものはそもそも、ハイリスク・ハイリターンの資産運用方法であるため、分散投資はおもに中長期的な資産運用を行う場合に用いる方法になります。
分散投資のメリット・デメリット
資産運用で分散投資をすることには、もちろんメリットだけでなくデメリットもあります。分散投資をする際には、メリットとデメリットのどちらも理解したうえで判断する必要があります。
ここでは、分散投資のメリットとデメリットを見ていきましょう。
分散投資のメリットとは
分散投資の代表的なメリットには、次のようなものがあります。
・リスクの低減
分散投資のメリットで大きなものは、上述したリスクの軽減です。投資を分けることで、ひとつの投資で損失が出たとしても、他の投資の利益で損失を補うことができます。
・短期的な変動のリスクを受けない
分散投資をする投資商品は、おもに中長期的な資産運用を行う商品になります。そのため、短期的な変動のリスクを受けず、売却時期などを気にせずに長い目で資産運用をすることができるメリットがあります。また、売却時期などを気にしなくてよいため、本業に集中することもできます。
短期的に資産運用をする商品は、売買を繰り返して利益をあげるものになるため、売却時期を常に気にする必要があります。レバレッジが高く、大きな利益も出やすい反面、大きな損失が生じる可能性も高いです。
短期的に資産運用をする商品で分散投資をすれば、常に売買時期を気にして、本業に身が入らなくなる可能性があるだけでなく、多くの商品で損失が出れば損失額がとても大きくなる危険性もあります。
分散投資のデメリットとは
分散投資の代表的なデメリットには、次のようなものがあります。
・短期的に大きな利益を得にくい
分散投資のデメリットには、短期的に大きな利益を得られないということがあります。
例えば、100万円の原資があり、1つの投資商品で資産運用していたとします。この場合、10%の利益が出る時に売却すれば、10万円の利益になります。しかし、同じ原資100万円を5つに均等で分散投資(1つあたり20万円)し、1つの投資商品で10%の利益が出る時に売却しても2万円の利益にしかなりません。
このように、分散投資は短期的に資産運用をする商品には適さない投資方法であるため、短期的に大きな利益を生むことはできません。短期的に大きな利益を得たい場合は、分散投資以外の方法で投資をしたほうがよいでしょう。
・管理をする必要がある
管理をする必要があるがあることも、分散投資のデメリットのひとつです。資産運用をする場合は、常に値動きなどを確認し、定期的に計画通りに資産が運用されているのかをチェックする必要があります。
投資している商品によっては、複数の株式に分散投資している場合など、アプリなどを使って一括で管理できるものもあれば、違う種類の投資商品に分散投資し、それぞれを管理しなければならないものもあります。
投資している商品それぞれを管理する必要がある場合は、その分、手間や時間がかかります。
分散投資で分散するもの
分散投資をする投資商品は、国内のものだけとは限りません。海外のものにも分散投資を行います。
実は、国内と海外では、分散投資で分散するものが異なります。ここでは、国内投資で分散するものと海外投資で分散するものを見ていきます。
国内投資で分散するもの
国内投資で分散するものは、「投資商品」と「時間」です。
・投資商品
分散投資で分散するものといえば、まずは投資商品です。投資の対象となるものには、さまざまなものがあります。株や債権、投資信託はもちろんのこと、不動産や預金なども投資商品になります。
株や債権などは、短期でも長期でも投資が可能な商品です。一方、不動産や預金は、一般的には長期で投資を行います。
基本的に、短期的な投資商品はハイリスク・ハイリターンで、長期的な投資商品はローリスク・ローリターンです。短期的なものばかり、長期的なものばかりに分散投資をするのもひとつの方法ですが、短期的なもの長期的なものをバランスよく分散投資したほうが、運用しやすくなります。
・時間
分散投資をする際に気を付けたいのが、タイミングです。投資では、投資を始める時期によって、その後、値上がりして利益が出たり、その後、値下がりして損失が発生したりします。しかし、必ずこのタイミングで投資をすれば利益が出るということは、誰にもわかりません。一度にまとめて投資すると、大きな損失になる可能性もあります。
そのため、分散投資をする際には、時間も分散して投資を行います。投資する時間を分散することで、リスクを平準化し、資産運用を上手に行うことができます。
また、同じ投資商品に分散投資する場合は、時間を分散し、一定期間ごとに、同等の金額を少しずつ投資することで、取得単価を平準化し、リスクを抑えることができます。
海外投資で分散するもの
海外投資でも、国内投資と同じように投資商品と時間を分散しますが、それ以外に「通貨」と「投資国(地域)」を分散します。
・通貨
海外投資で気を付けなければならないのが、通貨です。なぜなら、海外投資では為替リスクが生じるからです。
例えば、100ドルで投資した商品が110ドルに値上がりしていたとしても1ドルが100円から90円に下がっていた場合は、円にすると値上がり前は100ドル×100円=10,000円、値上がり後は110ドル×90円=9,900円となり、マイナスになってしまいます。
国内の投資では円で投資を行いますが、海外の投資では円建てで投資をする必要がなく、外国の通貨で投資することが可能です。このような為替リスクを平準化するために、保有する通貨も分散して投資を行います。
・投資国(地域)
海外投資では、投資する国や地域も分散する必要があります。一般的に、日本のような先進国は、すでに成熟しているため、投資商品の価値は、比較的安定しています。一方、新興国はこれから成長する可能性が高いため、将来的に投資商品の価値が大きく上昇し、大きな利益を得ることができる可能性があります。
ただし、新興国は政情や経済が安定していないため、紛争などで一気に値が下がる危険性もあります。そこで、先進国と新興国にバランスよく分散投資することで、リスクを平準化し、安定した資産運用をすることが可能になります。
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まとめ
分散投資とは、所有している資産を複数の投資商品に分散して投資することをいいます。
分散投資をすることで、投資リスクの低減をすることができます。分散投資には、リスクの低減や短期的な変動のリスクを受けないなどのメリットがあります。
また、分散投資で分散するものは、国内投資では「投資商品」と「時間」、海外投資ではその2つに加えて「通貨」と「投資国(地域)」です。分散投資を上手に行い、うまく資産運用をしていきましょう。
会計事務所に約14年、会計ソフトメーカーに約4年勤務。個人事業主から法人まで多くのお客さまに接することで得た知見をもとに、記事を読んでくださる方が抱えておられるお困りごとや知っておくべき知識について、なるべく平易な表現でお伝えします。
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