スタートする“GoToイート”は、どれだけお得?“トラベル”は、10月から東京も対象に

[取材/文責]マネーイズム編集部

新型コロナに伴う政府の“Go To キャンペーン”の第2弾である“Go To イートキャンペーン事業”が、一部地域で9月中にも始まります。また、感染者の拡大により“Go To トラベル”から除外されていた東京発着の旅行が、10月1日から適用対象となることも決まりました。私たち消費者にとってどんなメリットがあるのか、どのように「使える」のか、あらためてまとめてみました。(9月11日現在の情報です)

“Go To キャンペーン”は4つある

“Go To キャンペーン“は、新型コロナウイルス感染症の拡大による休業や外出自粛などで甚大な影響を受けた業界、事業者を、期間限定の需要の喚起策を実行することで支援しようという国の施策で、次の4つがあります。

 

  • ◆トラベルキャンペーン
    旅行業者などを経由して旅行商品券を購入した消費者に対して、代金の1/2相当分のクーポンなどを付与
  • ◆イートキャンペーン
    プレミアム付食事券の付与、オンライン予約で来店した消費者にポイント付与
  • ◆イベントキャンペーン
    チケット会社経由でイベント・エンターテインメントのチケットを購入した消費者に、割引・クーポンなどを付与
  • ◆商店街キャンペーン
    商店街などのイベント開催、プロモーション、観光商品開発などの実施

 

いずれも、事業者を元気づけるとともに、利用する消費者にとっても「お得感」の高いものになっています。

“イートキャンペーン”の中身は2つ

では、“Go To イート”では、具体的にどのようなキャンペーンが行われるのでしょうか?

(1)登録飲食店で使える25%のプレミアム付食事券

1つは、プレミア付きの食事券の発行です。購入すれば、なんと25%の飲食代金が上乗せされます。例えば、1万円出せば、1セット1万2,500円の食事券が手に入るわけです。

 

ただし、

 

  • 購入は、1回当たり2万円分まで。上の例だと、1人2セットまで
  • 販売は2021年1月末まで、有効期限は同年3月末まで
  • 使用の際におつりは出ない

 

ことになっています。

 

また、この食事券は、「全国どこでも買えて、どの店でも使える」わけではありません。都道府県、政令指定都市、特別区単位で「食事券発行事業者」を公募、決定し、その事業者に登録したその地域の飲食店のみで使える、という仕組みになっているのです。感染症対策を徹底するためであるのは、言うまでもありません。

 

農林水産省は、8月にこの発行事業者を決定し、公表しました。新型コロナの感染状況を睨みながら、自治体ごとに順次ゴーサインを出す方針だと報じられています。参加飲食店の登録も、準備が整った地域から開始される予定です。

 

ところで、今回採択されたのは、33府県・35の事業者でした。北海道、神奈川県、福岡県、沖縄県などのほか、”Go To トラベル“で対象外とされた東京都からも、事業者は選ばれていません。つまり、33府県以外では、「この食事券が発行されるのか、今のところ未定」ということになります。

 

とはいえ、地域を限定したままでは、需要喚起の効果も限定的なものにとどまってしまいます。あくまでも感染状況によりますが、残る地域でも10月以降、「解禁」に向かうのではないか、という見方が強いようです。

(2)オンライン予約で来店すれば、ポイント付与

もう1つが、お得なオンライン予約です。指定されたオンライン予約サイト経由で、期間中に飲食店を予約し、来店すると、次回以降に飲食店で使えるポイントがもらえるというものです。

 

付与されるポイントは、昼食時間帯が1人当たり500円分、夕食時間帯(15:00~)は1,000円分となっています。例えば、4人で夕食を予約したら、4,000円分のポイントがもらえることになりますから、こちらもかなり魅力的なキャンペーンと言えるでしょう。

 

予約サイト(業者)には、「ぐるなび」「カカクコム」「ヤフー」「リクルート」など、13が採択されています。

 

このキャンペーンでも、

  • 予約だけでなく、来店が条件
  • ポイント付与の上限は、1回の予約当たり10人分(最大1万円分のポイント)
  • ポイントは、2回目の来店から使用可能→初回は使えない
  • ポイント付与は2021年1月末まで、利用は同年3月末まで

 

という点に、注意しましょう。

 

オンライン予約のキャンペーンもまだ開始時期が明確にされてはおらず、農水省は、決定次第、ホームページなどで詳細を発表する、としています。

“Go To トラベル”に東京が加わる!

一方、先行して行われている“トラベル”についても触れておきましょう。適用対象外とされていた東京発着の旅行について、10月1日からその制限を解除し、キャンペーンを利用できるようにすることが決まりました。東京都が感染状況の警戒度を表す指標を1段階引き下げたことを受けた決定です。

 

首都東京が「蚊帳の外」に置かれていたことは、キャンペーン全体の盛り上がりにも大きな影響を与えたようです。ただし、10月1日までに感染状況が変化したり、都が警戒レベルの判断を再び上げたりしたような場合には、延期される可能性もあります。

 

“Go To トラベルキャンペーン”は、国内旅行を対象に、旅行代金の1/2相当額を支援するというもので、支援額の7割(旅行代金の35%)が宿泊などの旅行代金の割引で、3割(同15%)は、「地域共通クーポン」で支給される仕組みになっています。

 

ただし、地域共通クーポンの付与は、10月1日以降に出発する旅行に付与されます(それまでは、旅行代金総額の35%支援のみ)。言い方を変えると、10月以降は、さらにお得なキャンペーンとなるわけです。

 

1人1泊当たり2万円(日帰りは1万円)が給付の上限となっていますが、連泊や利用回数の制限はありません。期間は、宿泊が2021年2月1日チェックアウト、日帰りは1月31日、修学旅行が3月15日までとなっています。

まとめ

“Go To イート”は、プレミアム付食事券と、オンライン予約によるポイント付与の2本立てになっています。前者は具体的な開始時期などについては、今後の情報をチェックしてください。

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