2023年4月納付分から健康保険料が変わる?「値上げ・値下げ」となる都道府県とは

[取材/文責]マネーイズム編集部

2023年度の全国健康保険協会(協会けんぽ)の健康保険料率および介護保険料率が3月分(4月納付分)から改定されます。そこで健康保険の仕組みや4月納付分から「値上げする、値下げされる」都道府県について紹介します。

健康保険料に変動がないのは静岡県のみ
値上げは13都府県で値下げは33都道府県

健康保険とは、公的保険(医療保険)のうちのひとつのことを指し、日本に住んでいる人は「医療保険」に必ず加入しなければなりません。乳幼児だとしても医療保険に加入する必要があります。

医療保険は大きく分けると下記4種類あり、国民はどれかに加入することになっています。

健康保険 サラリーマンまたはその家族などが加入する
共済組合 公務員またはその家族などが加入する
後期高齢者医療制度 75歳以上の方が加入する
国民健康保険 フリーランス・スポーツ選手・アーティスト・タレント・無業者・個人事業主など上記3つ以外の方が加入する

健康保険の保険料は、下記の計算式のとおり、加入者本人の給料の金額によって保険料が決まります。

【保険料の計算式】

標準報酬月額×保険料率=(1カ月あたりの)健康保険料
※健康保険料の半分は事業主が支払い
※標準報酬月額:報酬(給料など)の月額を区切りのよい幅で分けた金額のこと

ご自身の健康保険料率を確認したい場合は、全国健康保険協会の「けんぽのいっぽ」をご覧ください。

全国健康保険協会東京支部が2023年1月に公表した資料によると、2023年度の健康保険料率は10.00%。これは2022年度に比べて0.19%の引き上げとなるようです。
ただし、40歳から64歳までの方が負担する介護保険料率については全国一律で引き上げとなり、1.82%となります。

仮に標準報酬月額が30万円の人は、健康保険料率が、月額285円(14,715円→ 15,000円)の増加、介護保険料率は月額270円(2,460円→ 2,730円)の増加となる見込みとなっています。

<健康保険料が上がる都道府県>
・栃木県
・群馬県
・埼玉県
・千葉県
・東京都
・神奈川県
・山梨県
・愛知県
・京都府
・大阪府
・兵庫県
・奈良県
・福岡県

<健康保険料が変わらない都道府県>
・静岡県

<健康保険料が下がる都道府県>
・北海道
・青森県
・岩手県
・宮城県
・秋田県
・山形県
・福島県
・茨城県
・新潟県
・富山県
・石川県
・福井県
・長野県
・岐阜県
・三重県
・滋賀県
・和歌山県
・鳥取県
・島根県
・岡山県
・広島県
・山口県
・徳島県
・香川県
・愛媛県
・高知県
・佐賀県
・長崎県
・熊本県
・大分県
・宮崎県
・鹿児島県
・沖縄県

改定は3月からとなりますが、金額変更は4月納付分からとなるため、ほとんどの方は4月の給与にて手取り額が変わることとなります。
また2023年4月1日からは、雇用保険料も値上げとなります。
詳しくは下記よりご覧ください。

YouTubeで「雇用保険料」について解説中!

【確定申告】雇用保険料引き上げで会社と社員の負担増?【2023年4月から】

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