4月のガス代は大手全4社で値上がり!電気代は大手6社で値下がりも

[取材/文責]増田賢人

2024年4月の大手都市ガス全4社のガス料金が、3月と比べて値上がりする見込みであることが分かりました。一方、家庭向け電気料金は大手6社で値下がりする見通しです。

電気料金の値下がりの背景には、火力発電の燃料に必要な原油の輸入価格が下落したことなどがあります。

4月の電気代は値下がりするも5月以降は値上げに備えて

4月の大手都市ガス全4社の値上げ幅は、東邦ガスが83円、東京ガスが80円、大阪ガスが77円、西部ガスが59円の見通しです。

一方、大手電力会社10社のうち6社は値下がりする見通しとなっています。具体的な値下げ幅は、四国電力が62円、中国電力が53円、東北電力が52円、北陸電力が50円、沖縄電力が46円、北海道電力が2円です。なお、4社は逆に値上がりの見通しで、値上げ幅は中部電力が93円、関西電力が65円、九州電力が20円、東京電力が16円となっています。

過半数の大手電力会社で値下がりの見通しですが、5月以降は政府の支援が縮小し、再び値上げの可能性があります。
現在、ウクライナ情勢などを背景とした燃料価格の上昇にともない、電気代・ガス代の料金負担の軽減のために政府は「電気・ガス価格激変緩和対策事業」を行っています。
電気代については契約ごとに支援額が異なり、低圧契約だと1kWhあたり3.5円、高圧契約だと1kWhあたり1.8円の値引きをしています。ガス代については、年間契約量1,000万立方メートル未満の家庭や企業などに対して、1立方メートルあたり15円を値引きしている軽減措置です。

政府はこの支援で電気代・ガス代の値上がり幅を緩和していたのですが、2024年4月使用分で値引き期間は終了し、5月使用分から支援額が半額に縮小してしまいます。具体的には、電気代は低圧契約で1kWhあたり1.8円、高圧契約だと1kWhあたり0.9円と、値引き額が小さくなります。
なお、沖縄電力会社では「沖縄電気料金高騰緊急対策事業」という沖縄県の支援が続くため、他の電力会社より支援額の値下げ幅は小さい予定です。ガス代については、1立方メートルあたり7.5円の値引きとなります。

青山学院大学教育人間科学部卒。在学時からFP2級を取得し、お金に関わるジャンルを得意とするライターとして活動。その後、上場企業へ入社し、Webマーケティング担当として従事。現在はお金ジャンルを得意とする専業ライターに転身。「お金の知識は知ってるだけで得する」という経験を幾度もしており、多くの人にお金の基本を身につけてもらいたいと思い執筆を続けている。

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