2023年5月に納税すべき税金とは?自動車購入と維持に伴う税金まとめ

[取材/文責]マネーイズム編集部

5月といえば大型連休や子どもの日、母の日などイベントの多い月。車を所有している方にとっては、「自動車納税通知書」が届く時期ではないでしょうか。自動車税は、自動車を所有している人が毎年支払う税金のことを指します。この税金は、国や地方自治体が道路整備や交通安全対策などに必要な財源として利用するだけでなく、環境保護にも役立っているようです。
そこで今回は、自動車購入から維持するためにかかるさまざまな税金についてまとめます。

自動車購入時にかかる4つの税金とは

自動車税の額は、自動車の排気量や年式、車種によって異なり、支払い方法も年一回払いや分割払いなどさまざまです。
毎年5月に支払う「自動車税」以外にも、車の所有者は多くの税金を負担しています。車を所有していることでかかる税金と、車を利用する際にかかる税金があります。車を所有することでかかる税金は以下になります。

1.自動車税 / 軽自動車税

その年の4月1日時点で当該車を所有している者が、年に1度、車の排気量に応じて、原則5月末日までに支払う税金です。自家用車でだいたい年間3~5万円という方が多いのではないでしょうか(下図参照)。軽自動車には二輪や三輪等も含まれますが、一般的な自家用軽四輪自動車の税金は年額10,800円となります。

<自動車税の税額表>

引用:自動車税【国土交通省】

2.自動車重量税(車検時/重さに応じて)

2年に一度(初回は3年目)の車検時にも「自動車重量税」を支払っています。その名のとおり自動車の重量に応じて課せられる税金で、自動車を登録する際に支払います。軽自動車や小型自動車は、重量が軽いため税額が低くなります。

3.環境性能割

車の購入時にかかる税金です。廃止された「自動車取得税」の代わりに2019年1月より導入されました。車の持つ環境性能(燃費基準)に応じて税率が変わり、電気自動車等は非課税ですが、燃費基準60%未満の車だと購入額の3%の税金がかかります。

4.消費税

購入時、車両価格の10%の消費税がかかっています。

上記4つに加えて、車を動かすのに欠かせないガソリンにも、複数の税金がかかっています。ガソリン税(揮発油税及び地方揮発油税)はその中でも最も高額で、本則税率と暫定税率から構成されています。税額は1リットル当たり(以下同)本則税が28.7円、暫定税が25.1円です。ガソリンについては、「二重課税」品ではないかとしばしば批判されています。
その理由については、「車にかかる税金の種類や額は?その使われ方についても知っておこう」をご覧ください。

YouTubeで「車の税金3種」について解説中!

消費税だけじゃない!車を買うとかかる税金は〇種類【3分かんたん確定申告・税金チャンネル】

自動車税を滞納するとどうなる?

自動車税の期限である5月末までに支払いを行わなかった場合、延滞金のペナルティなどが発生します。手元に納税通知書などがあれば、期限を過ぎてしまっていても納税は可能ですので必ず納税しましょう。延滞金については、後日延滞金のみの納付書が送付されるのでそれに基づき、納付します。
延滞金のペナルティ以外に以下のような影響があります。

<自動車税を滞納すると発生すること>

延滞金 納付期限から1ヵ月以内
→本来の納付額×2.4%
1ヵ月を超える延滞
→本来の納付額×8.7%
車検拒否 車検を受けるには納税が必須
納税証明書の発行不可 借り入れ、資格の取得・更新に影響
財産の差し押さえ 督促状発布から10日以内に完納できない場合

 

つまり、車検を受ける際には自動車税を納税している必要があり、納税していないのに車検を通すことはできませんし、車検期限が過ぎて車検を通していなければ公道を走ることもできなくなってしまうというわけです。日常生活や通勤などで車を使用している方には致命的なことになりますので、忘れずにしっかり納めておきましょう。なお納税した際に手元に残る自動車納税証明書は車検の際に必要な書類となりますので、なくさないように保管しておく必要があります。
詳細については「自動車税を滞納するとどうなる?期限後納付のデメリットなどについて解説」をご覧ください。

YouTubeで「自動車税」について解説中!

車の差し押さえ?自動車税を払わないと起こること【3分かんたん確定申告・税金チャンネル】

自動車税が安くなる2つの税制

【ビスカス公式YouTubeチャンネル】環境に優しい減税!より

地球温暖化や排ガス対策として、電気自動車などの「次世代車」をはじめとする「エコカー」が注目されています。こうした環境性能の高い自動車には、その導入を促す目的で、2009年4月から自動車重量税の減免=「エコカー減税」が実施されています。当初は今年4月までの予定だったこの制度ですが、異例の措置として2023年12月末まで継続されることになりました。
エコカーに該当するのは、国土交通省が定める環境基準を満たす車であり、対象車を購入すれば、環境性能の高さに応じて、自動車重量税が25〜100%減税されます。減税の対象となる車種は「燃費基準」と「排ガス規制」を達成しているかで判断されています。

主な対象車として、下記が挙げられます。

● 電気自動車
● 燃料電池自動車
● 天然ガス自動車
● クリーンディーゼル乗用車

その他にも、ガソリン車やガソリンと電気両方を使うハイブリッド車も対象となります。

2023年度税制改正大綱に盛り込まれたエコカー減税の改正点などについては、「エコカー減税、2023年4月以降も現行基準のまま延長へ」をご覧ください。

エコカー減税のほかに「グリーン化特例」という税制もあり、こちらは排出ガス性能や燃費性能に応じて、自動車税種別割・軽自動車税種別割を軽減する措置です。以下適用期間に新車新規登録した場合に、登録翌年度について税率が約25%〜 75%軽減されます。

■適用期間 : 2023年4月 ~ 2026年4月

電気自動車、燃料電池自動車、天然ガス自動車、プラグインハイブリッド自動車、 クリーンディーゼル乗用車などは、約75%軽減となります。ガソリン車(ハイブリッド車も含む)でも一定の基準を満たしていれば対象になります。

自動車税の支払い方法は

自動車税・軽自動車税は、納付書を使用して現金で支払うことが基本とされていますが、2022年12月よりスマホアプリを使った納付が開始されています。

【ビスカス公式YouTubeチャンネル】スマホ決済で国税が納付可能に!より

スマホアプリ納付とは、簡単にいうと、スマホから税金を納付できる仕組みのことです。スマホから「国税スマートフォン決済専用サイト」にアクセスして、利用するPay払いを選択し、納税します。
スマホアプリ納付の詳細については「令和4年12月からスマホアプリ納付が可能に!手続方法や注意点を解説」をご覧ください。

まとめ

自動車を所有するとさまざまな税金を納税しなければなりません。
期日が近づき慌てて納税ということにならないように、しっかりと準備しましょう。

中小企業オーナー、個人事業主、フリーランス向けのお金に関する情報を発信しています。

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