海外旅行でもクレジットカードでキャッシュレス決済できる

[取材/文責]鈴木翔馬

海外旅行の計画を立てていると、現地での決済方法として、現金払い以外にもクレジットカードでキャッシュレス決済できるか気になる人もいるのではないでしょうか。

結論からいうと、クレジットカードでのキャッシュレス決済は可能です。また海外旅行でクレジットカードを使うメリットは、たくさんあります。

本記事では、海外旅行でクレジットカードを使うメリットや注意点について解説します。海外旅行をお得に楽しむためにも、ぜひ参考にしてみてください。

海外旅行でもクレジットカードでキャッシュレス決済できる

海外旅行中も、買い物や食事などの際にクレジットカード決済ができるため便利です。海外諸国では、日本よりもキャッシュレス決済が普及しているため、クレジットカードを利用できる機会は多いです。例えば一般社団法人キャッシュレス推進協議会のデータによると、クレジットカードを含むキャッシュレス決済率が、2020年時点で日本では29.8%であるのに対して、アメリカでは決済のうち約55.8%がキャッシュレスにて行われていることがわかっています。

ただし、クレジットカードのブランドによって、使える国や店舗は異なります。したがって、持っているクレジットカードが使えるのかあらかじめ確認しておきましょう。

海外旅行でクレジットカード払いする3つのメリット

海外旅行でクレジットカード払いを利用すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。以下の見出しで一つずつ解説します。

1.多額の現金を持ち歩かずに済む

クレジットカードを利用することで、多額の現金を持ち歩く必要がなくなります。そのため、紛失や窃盗などのリスクを抑えることが可能です。海外には、日本よりも治安の不安定な国もあるため、持ち歩く現金の額はなるべく抑えたほうがよいでしょう。

またクレジットカードは、万が一紛失してもカード会社に連絡することで、カードを第三者に不正利用されないよう即時に機能を止められます。さらにクレジットカードによっては、不正利用された場合に補償を受けられるケースもあります。これらの点からも、クレジットカード決済をメインにしたほうが、より安心して海外旅行を楽しめるといえるでしょう。

2.両替手数料を抑えられる

クレジットカード決済を選ぶことで、通貨の両替手数料を安くできます。なぜならクレジットカード決済の場合、両替手数料が発生するのは、帰国後の「現地通貨から日本円への両替」の一度のみであるためです。

現金決済の場合は、海外旅行前に日本円を現地通貨に両替する必要があります。帰国後はクレジット決済の場合と同様に、現地通貨を日本円へ両替し直すことになるため、両替手数料を2回支払わなければなりません。

よって、クレジットカード決済のほうが両替手数料の支払いは少なく済みます。クレジットカード決済の場合、事務手数料は発生してしまいますが、両替よりはコストがかからないためお得です。

3.海外旅行中に使った金額と用途がわかりやすくなる

クレジットカード決済では、アプリやWebサービスの明細書によって、海外旅行中の支出をリアルタイムで確認できます。そのため、海外旅行中に使った金額と用途を簡単に把握でき、お金の使いすぎを防ぐことが可能です。

海外旅行中はつい気が大きくなってしまい、財布の紐が緩くなりがちであるため、適宜明細書を確認するとよいでしょう。

海外旅行中の支払い以外におけるクレジットカードの3つのメリット

海外旅行にクレジットカードを持っていくメリットは、支払い関連以外にもあります。ただし、クレジットカードの種類や会員資格によっては当てはまらないケースもあるため、事前に確認するのがおすすめです。以下の見出しでは、支払い関連以外のメリットを3つ紹介します。

1.現地のATMで現金の引き出しができる

クレジットカードは、現地のATMで現金を引き出す際にも使えます。対応ATMには、持っているクレジットカードと同じマークがついているため、使えるかどうか一目でわかります。ATMの操作方法に不安がある場合は、事前確認しておきましょう。

また、クレジットカードによっては海外キャッシングにも対応しています。そのため、予想外の大きな出費が発生した際にも対応しやすいです。ただし、海外キャッシング枠がないと使えないため、こちらは必ず事前確認する必要があります。

2.海外旅行傷害保険が付帯されている

クレジットカードによっては、海外旅行傷害保険が無料で付帯されています。そのため、海外旅行中の怪我や病気のリスクに備えることも可能です。

日本の健康保険は、基本的に海外で発生した医療費には適用されません。したがって、支払い方法が現金のみの場合は、実費を負担することになります。海外旅行中に病院へ行かざるを得なくなる状況に備えて、海外旅行傷害保険が付帯されているクレジットカードを持っていくと安心です。

ちなみに、クレジットカードの付帯保険には「自動付帯」と「利用付帯」があります。自動付帯はクレジットカードを持っているだけで適用されるのに対して、利用付帯は現地でクレジットカード決済した場合にのみ適用されます。「自動付帯かと思っていたら利用付帯だった」ということが起きないよう、こちらについても確認しておきましょう。

3.空港ラウンジを無料で使える

空港ラウンジとは、Wi-Fiやフリードリンクなどが用意されており、出発までの時間を快適に過ごせるサービスのことです。空港ラウンジの利用は本来有料ですが、持っているクレジットカードによっては無料で使えます。

空港ラウンジ利用料無料サービスは、基本的にゴールドやプラチナなど上位グレードのクレジットカードに付帯されています。

海外旅行でクレジットカードを使う際の3つの注意点

海外旅行にクレジットカードを持っていくことで多くのメリットがありますが、気をつけなければならない点もあります。以下の見出しでは、海外旅行でクレジットカードを使う際の注意点を3つ紹介します。

1.利用限度額を確認しておく

海外旅行でクレジットカードを使う際は、あらかじめ利用限度額を確認しておきましょう。なぜなら、海外旅行中に買い物や宿泊など多くの出費を重ねることにより、気づいたら利用限度額を超えて使えなくなる可能性があるためです。現金を持っていれば対処できますが、代わりの決済方法がほかにない場合、厄介なことになってしまいます。

このようなリスクに備えて、多少の現金を持ち歩くことも重要ですが、あわせてクレジットカードの利用限度額を確認しておいたほうがより安心です。利用限度額の確認方法が分からない場合は、クレジットカード会社に連絡すると教えてもらえます。

2.2種類以上のブランドのクレジットカードを持っていく

海外旅行には、複数のブランドのクレジットカードを持っていくことが望ましいです。その理由は、国や店舗によって使えるクレジットカードのブランドが異なるためです。クレジットカードを持っていても、使えなければ意味がありません。

2種類以上のブランドのクレジットカードを持っていくほうが、使える範囲は広がります。また紛失リスクに備えるという意味でも、複数のクレジットカードを持っていったほうがよいです。

3.どのタイミングの為替レートで計算されるか把握しておく

為替レート(為替相場)とは、日本円と米ドルなど異なる通貨の交換比率のことです。例えば日本円/米ドル=100円の場合、100円を1米ドルに替えられます。

為替レートは、クレジットカードによって計算タイミングが異なるため要注意です。仮に日本円/米ドル=90円のタイミングで計算される場合、米ドルを安く手に入れられます。一方で、日本円/米ドル=110円というように、円安時に計算されるケースでは多くの日本円が必要です。

為替レートの計算タイミングは、クレジットカードによって両替当日であったり、利用代金データの決済センター到着時であったりします。どちらがお得であるかは通貨によって異なりますが、いずれにせよ確認しておいたほうがよいでしょう。

まとめ

海外旅行中にクレジットカード決済することで、持ち歩く現金を減らせたり、両替手数料を抑えられたりするというメリットがあります。また決済時以外にも、ATMでの現金引き出し機能や海外旅行傷害保険が付いていることなども魅力です。注意点も何点かありますが、海外旅行にはクレジットカードを持っていくとよいでしょう。

フリーランスライター。学習塾勤務時代のブログ運営を通じてライティングやSEOについて学び、これらのスキルを活かして2021年に独立。専門ジャンルは金融・不動産。保有資格は宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士。

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