インカムゲインとキャピタルゲインとは?メリット・デメリットも解説

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資産運用や投資を行う上で重要なのが、インカムゲインとキャピタルゲインです。インカムゲインとキャピタルゲインは、ともに利益のことですが、内容は異なり、どちらを狙うかで資産運用や投資をする方法も異なります。

ここでは、インカムゲインとキャピタルゲインの違いやそれぞれのメリット・デメリットを解説します。

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資産運用で「インカムゲイン」ってよく聞くけど何？【３分かんたん確定申告・税金チャンネル】

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インカムゲインとキャピタルゲインの違い

インカムゲインとキャピタルゲインは、どちらも資産運用や投資から得られる利益です。しかし、それぞれの内容は大きく異なります。

そこで、まずはインカムゲインとキャピタルゲインの内容や違いについて見ていきましょう。

インカムゲインの内容と具体例

インカムゲインとは、簡単にいうと、獲得した資産を保有している間に、定期的に得られる利益のことです。代表的なインカムゲインには、次のものがあります。

・預金利息

預金利息は、普通預金や定期預金などの預金口座にお金を預けていることで、定期的に得られる利息のことです。預金という資産を保有していることに対する利益であるため、インカムゲインになります。一般的に、定期預金など預ける期間の縛りが長いほど、利率も高くなります。

・配当金

企業の株などを保有することで得られるのが、配当金です。企業がその年に得た利益に応じて、配当金が支払われます。配当金も、株式という資産を保有していることに対する利益であるため、インカムゲインになります。

・家賃収入

アパートなど賃貸物件を保有している場合は毎月、入居者から家賃収入を得ます。実は、家賃収入も、資産を保有している間に定期的に得られる利益に該当するため、インカムゲインになります。

キャピタルゲインの内容と具体例

インカムゲインが資産を保有していることで得られる利益であるのに対し、キャピタルゲインは、保有している資産を売却することで得られる利益のことです。代表的なキャピタルゲインには、次のものがあります。

・株式や不動産の売却益

株式や不動産を売却して得た収入は、キャピタルゲインになります。

・為替差益

為替差益とは、為替相場の変動により得ることができる利益のことです。外貨や外貨建ての債券、FXなどの投資商品を保有している場合に生じます。意外かもしれませんが、為替差益も外貨などを売却したことで得られる利益になるので、キャピタルゲインです。

一般的に、投資商品を獲得すると、インカムゲインとキャピタルゲインの両方を得る機会が生じますが、中には、日本の預金のようにインカムゲインはあるが、キャピタルゲインはない投資商品も存在します。

インカムゲインのメリットとデメリット

インカムゲインは、配当金や家賃収入のように、投資商品を保有していることで得られる利益ですが、インカムゲインを狙って資産運用や投資をする場合には、そのメリットとデメリットを把握しておく必要があります。

ここでは、インカムゲインのメリットとデメリットを見ていきましょう。

インカムゲインのメリット

代表的なインカムゲインのメリットには、次のものがあります。

・安定した収入が得られる

インカムゲインの代表的なメリットといえば、「安定した収入が得られる」ことです。毎月などの一定期間ごとに、安定した収入を得ることができるので、得たキャッシュの使い方などの計画を立てやすくなります。

・保有期間が長いほど、累計の利益が多くなる(投下資本を回収できる)

インカムゲインは保有している間に得られる利益なので、保有期間が長いほど、利益が積み重なります。

例えば、10万円の株式を取得し、毎年1万円の配当金を得られる場合は、10年保有すれば、獲得する配当金の累計額が1万円×10年＝10万円となり、株の取得に要した資金を回収できることになります。

・売却時期を考える必要がない

インカムゲインは、投資商品を保有していることで得られる利益であるため、キャピタルゲインのように、売却時期を考える必要がありません。本業などが忙しく、市場の動向を常に把握できない場合でも、安定して利益を得ることができます。

インカムゲインのデメリット

代表的なインカムゲインのデメリットには、次のものがあります。

・短期間では大きな利益が見込めない

インカムゲインは、長期的に得られる利益です。1回ごとに得る利益は少ないため、短期間で大きな利益を得たい場合には、向いていません。

・必ずしも毎年同じ金額の利益を得られるとは限らない

インカムゲインは、長期に渡って利益を得ますが、長期だからこそ、必ずしも毎年同じ金額の利益を得られるとは限りません。

例えば、株式の配当金であれば、その企業の経営状態が悪くなると、配当金が減額になることもあります。また、家賃収入の場合は、常に空室リスクが伴います。

・最終的にマイナスになることも（資産売却時など）

インカムゲインの投資を考える場合には、出口も考えておく必要があります。出口とは資産の売却時のことです。

資産を保有している間は、安定した利益を得られていたとしても、売却時に大きなマイナスが出れば、最終的に利益の累計がマイナスになる場合もあります。

このように、インカムゲインにはメリットとデメリットがありますが、総じていうと、インカムゲインは長期的にリスクを押さえた投資・資産運用をしたい人におすすめです。

キャピタルゲインのメリットとデメリット

次に、キャピタルゲインのメリットとデメリットを見ていきましょう。

キャピタルゲインのメリット

代表的なキャピタルゲインのメリットには、次のものがあります。

・短期間で大きな利益を得ることができる

キャピタルゲインは、保有する資産を売却して得る利益です。一般的に、売却益はインカムゲインで得る利益よりも大きくなることが多く、短期間で大きな利益を得たい人には、おすすめです。

・インカムゲインよりも少ない元手で投資・資産運用ができる

インカムゲインで多くの利益を得るためには、保有する資産の金額も大きくなければなりません。例えば、家賃収入であれば、賃貸アパートなどを購入する必要があります。

しかし、キャピタルゲインの場合は、売却益を得ることを目指すため、大きな資産に投資する必要がなく、インカムゲインよりも、少ない元手で投資・資産運用ができます。

・資産を保有している間はインカムゲインも得ることが可能

株式や不動産のように、インカムゲインを生む資産を購入した場合は、売却までの保有している期間でインカムゲインも得られます。

キャピタルゲインのデメリット

代表的なキャピタルゲインのデメリットには、次のものがあります。

・大きな損失が出ることもある

高額な資産を購入し、キャピタルゲインの獲得を目指す場合は、売却時の値下がりなどにより、大きな損失が出ることもあるので、注意が必要です。

・売却するまで利益が確定しない

キャピタルゲインのデメリットで代表的なものが、売却するまで利益が確定しないことです。含み益は、確定した利益ではないので注意しましょう。

・売却するタイミングを見分ける必要がある

キャピタルゲインでは、いつ売却するかにより、利益の大小や損失になるのかが決まります。そのため、売却するタイミングを見分ける必要があります。

売却するタイミングを見分けるためには、常に市場の動向などに目を配ったり、値動きに関する知識を身につけたりすることなどが必要です。

キャピタルゲインは、短期的に大きな利益を出したい人におすすめです。

まとめ

インカムゲインとキャピタルゲインは、どちらも資産運用や投資から得る利益です。
しかし、それぞれの内容は大きく異なります。

インカムゲインは、獲得した資産を保有している間に、定期的に得られる利益です。
一方、キャピタルゲインは、保有している資産を売却することで得られる利益です。
それぞれ、利益の発生原因が異なるので、メリットやデメリットも異なります。

そのため、資産運用や投資を成功させるためには、インカムゲインとキャピタルゲインの違いやそれぞれのメリット・デメリットを把握しておく必要があります。インカムゲインとキャピタルゲインの正しい知識を身につけ、自分に合った資産運用や投資を行いましょう。

会計事務所に約14年、会計ソフトメーカーに約4年勤務。個人事業主から法人まで多くのお客さまに接することで得た知見をもとに、記事を読んでくださる方が抱えておられるお困りごとや知っておくべき知識について、なるべく平易な表現でお伝えします。