X(旧Twitter)の収益化でいくら稼げる?条件や申請方法など解説

[取材/文責]増田賢人

X(旧Twitter)では、2023年8月8日から新たな収益化プログラムが導入されました。それにともない、副業として取り組んでみようか検討されていないでしょうか。

そこで本記事では、X(旧Twitter)で導入された新たな収益化プログラムについて、事例とともに詳しく解説します。

※記事の内容は2023年9月末時点の情報を元に作成したものであり、現在の内容と異なる場合があります。

X(旧Twitter)の収益化とは?

最近話題となっているX(旧Twitter)の収益化とは、2023年8月8日から導入されたクリエイター広告収益分配プログラムのことです。自分のツイートに対するリプライに表示される広告からの収益を、一部分配してもらう仕組みで利益が出ます。

実際に数万〜30万円以上稼いでいる事例がすでにあり、新たな副業として注目されているのです。ただし、収益化するためには一定の条件を満たす必要があります。

X(旧Twitter)の収益化の条件

X(旧Twitter)のクリエイター広告収益分配プログラムで収益化するための条件は、以下の3つです。

  • X Premium(旧Twitter Blue)に加入する
  • 直近3カ月間で500万インプレッション*達成する
  • フォロワー500人以上を獲得する
※インプレッション
→表示回数。ここでは自分のポスト(旧ツイート)がX上に表示された回数を指す。

 

1つ目のX Premium(旧Twitter Blue)はXのサブスクリプションで、加入するとポストの編集や広告数の半減、長文ポストなどができるようになります。また、X Premiumの月額料金は加入方法で異なり、具体的には以下のとおりです。

加入方法 アプリ経由 ウェブサイト経由
月額料金 1,380円 980円
年額料金 14,300円 10,280円

 

上記のように、実はウェブサイトから加入した方が月額400円年額4,020円お得になります。なぜ料金が異なるかというと、アプリ経由の場合はアプリストアを運営しているAppleやGoogleの手数料がかかってしまうからです。その手数料を相殺するために、アプリ経由の料金が高く設定されています。

とはいえ、アプリとウェブサイトのどちらから加入しても、サービス内容は変わりません。そのためアプリ経由からの加入は単純に損なので、ウェブサイト経由で加入しましょう。

2つ目・3つ目の条件については、X上で相応の活動をしなければ達成できないものとなっています。

X(旧Twitter)の収益化でいくら稼げる?実際の事例を紹介

実際に今回はじまったXの収益化で、どの程度稼げるのでしょうか。ここでは以下の2つの事例をご紹介します。

  • 事例①西村博之(ひろゆき)さん,約36万6,000円の収益
  • 事例②ぬこー様ちゃんさん,約31万円の収益

 

収益報告をした時点でのフォロワー数やインプレッション数などもお伝えするので、ぜひ参考にしてください。

事例①西村博之(ひろゆき)さん,約36万6,000円の収益

まずは有名なネット掲示板である2ちゃんねるの開設者である西村博之(ひろゆき)さんの事例です。以下のツイートのとおり、約36万6000円もの収益があがったとポストされています。


引用:ひろゆき,@hirox246

ツイート時点でフォロワー数は約240万人と、すでに多くの影響力があるため、このように高額になっているのではと考えられます。なお、イーロン・マスク氏によると、この収益額は2月から7月末までの6カ月の合計額なので、1カ月あたり約5〜6万円の収益が出ている計算です。

事例②ぬこー様ちゃんさん,約31万円の収益

続いて、漫画家のぬこー様ちゃんさんの事例では、約31万円の収益があがったとのことです。

ぬこー様ちゃんさんの収益報告時点では、フォロワーは約48万人、月間インプレッション数は約4億となっています。ひろゆきさんに比べて、フォロワー数は4分の1以下であるものの、収益の差は約5万円と大きく差は開いていません。この事実から、フォロワー数よりもインプレッション数が大事であると推測できます。

X(旧Twitter)の収益化の申請方法

Xの収益化の条件を満たしたら、以下の方法で申請を行います。自動的に適用されるわけではないので注意してください。

  • Xのメニューバーからアプリの場合は「収益を得る」、ウェブサイトの場合は「収益化」をクリック
  • 広告収益配分をタップ
  • オンライン決済サービス・stripeアカウントの作成および連携
  • 個人情報や銀行口座の登録

 

なお、収益化の条件を達成していないと、2つ目の手順である広告収益配分のタップができません。

X(旧Twitter)で得た収益の受取方法

Xで得た収益の受取りは、こちら側が特にするべきことはありません。収益が発生してから入金までの流れは、以下のような流れとなります。

  • 収益が確定したらお知らせメールが届く
  • X(旧Twitter)からStripeへ送金される
  • Stripeからあらかじめ指定した銀行へ入金される

 

なお、収益が50ドルに達しないと、受取手続きは行われません。また、銀行口座への入金までには、3〜5営業日、最大10営業日かかります。

X(旧Twitter)の収益化の注意点

Xの収益化について詳しく説明してきましたが、実際に副業として取り組む際は、以下の2点に注意してください。

  • 収益化できないジャンルやコンテンツがある
  • 年間20万円以上の利益が出たら確定申告が必要

 

上記を知らないと、いつまでも収益化できなかったり、余計な税負担が増えてしまったりするので、あらかじめ確認しておきましょう。

収益化できないジャンルやコンテンツがある

以下のジャンルやコンテンツは、Xの収益化の対象外になるので注意してください。

  • 大麻およびその他の違法ドラッグ
  • タバコ
  • アルコール
  • 武器
  • ギャンブル、賭博、宝くじ、くじ引きなどの商品やサービス
  • 暴力的または生々しいコンテンツ:暴力・凄惨・残虐・衝撃的とみなされるコンテンツ
  • 悲劇を利用したコンテンツ:死・自然災害・産業災害・暴力的攻撃・内乱・傷害・攻撃的な行為・その他のデリケートな出来事

 

中には多くのインプレッションが期待できそうなものがありますが、収益化を目的とするなら、決して取り扱わないようにしましょう。

会社員の場合は年間20万円を超える利益が出たら確定申告が必要

会社員の方で、Xの収益から経費を除いた利益が年間20万円を超えたら、翌年の2月〜3月に確定申告をする必要があります。Xからの広告収益は、雑所得として考えられるためです。

雑所得
→利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得および一時所得のいずれにも当たらない所得

 

利益が年間20万円以下であれば、確定申告は不要となります。ただし、住民税については課税対象となるので、申告が別途必要です。

Xの利益を計算するにあたって、経費として計上できる可能性がある支出は、X Premiumの会員費やスマホの通信費などです。なお、スマホの通信費は全額を経費計上できるわけではなく、Xの利用時間÷スマホの1日の利用時間から、合理的に按分した金額となります。

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まとめ

Xの広告収益プログラムは、新たな副業として注目されつつあります。一定の条件はあるものの、副収入を少しでも得たいと考えている方は、隙間時間を活用して収益化を目指してみてはいかがでしょうか。

まだ本格的に取り組んでいる方は多くないので、チャンスが眠っているかもしれません。

青山学院大学教育人間科学部卒。在学時からFP2級を取得し、お金に関わるジャンルを得意とするライターとして活動。その後、上場企業へ入社し、Webマーケティング担当として従事。現在はお金ジャンルを得意とする専業ライターに転身。「お金の知識は知ってるだけで得する」という経験を幾度もしており、多くの人にお金の基本を身につけてもらいたいと思い執筆を続けている。

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