侍ジャパンがWBCで優勝したら経済効果は約600億円?関連商品とともにペッパーミルが爆売れ

[取材/文責]マネーイズム編集部

3月8日から開催中のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の準々決勝で、1次ラウンドのグループBを4戦全勝で突破した日本は、3月16日に東京ドームで行われた準々決勝でグループAを2位で通過したイタリアと対戦し、9対3で勝利し5大会連続となる準決勝進出を決めました。日本代表の快進撃を受け、WBC商戦も熱を帯びており、関連商品に加え、思わぬ形でペッパーミルにも注目が集まっているようです。

日本が優勝したら経済効果は600億円にのぼる見込み

WBCは、世界中から選ばれた野球選手たちが出場する国際大会で、2006年に初めて開催され、以来4年に1度のペースで開催されています。2023年のWBCには、28カ国の地域から代表チームが参加し、開催期間は約3週間にわたります。野球が盛んな国々の代表チームが出場することから、世界中の野球ファンにとって注目度が高く、経済効果も期待されています。

WBCの経済効果は、以下のような要素から生まれるようです。

・観客数の増加

WBCは、世界中から注目を集める野球大会です。そのため、多くの野球ファンが会場に足を運びます。また、海外から訪日する観光客も多くなります。観光客の増加により、地域経済に大きな影響を与えることができます。

・ホテルや飲食店などの需要増加

期間中は、多くの観光客が訪れるため、ホテルや飲食店などの需要も増加します。特に、試合会場周辺では宿泊施設や飲食店の予約が取りづらくなることが予想されます。このような需要増加により、地元企業や小売店などもビジネスチャンスを得ることができます。

経済波及効果の分析で知られる関西大学の宮本勝浩名誉教授は、「2017年に開催された第4回大会時の試算額約343億円に約250億円増加する大きな経済効果を生み出す可能性がある」と推測しています。
気になる内訳は、全額が日本側の収入となる3月4日の壮行試合までの入場料、飲食店・物販などの売り上げに加え、優勝パレードや選手らの出場料・優勝賞金といった部分について、直接効果が約172億円と算出。次に、米国側の主催者に収入のかなりの割合が渡ることになっている、試合に関するチケット代、グッズの肖像権料などの売り上げは日本国内の経済効果に貢献する一方、放映権料やスポンサー収入は米国側にわたるため影響しないと仮定し、直接効果は約104億円。
この2つの直接効果を合わせると、国内での直接効果は計約276億円。さらに1次と2次の波及効果を加え、経済効果全体では約596億円となるのではないかとしています。

2023/3/23追記

3月22日に、関西大学の宮本勝浩名誉教授は大会中の絶大な“大谷効果”を加算し、WBCにおける経済効果の試算を約596億円から約650億円に上方修正しました。

また「小さなことからコツコツと継続して進んでいけば、良いことが起きる」という意味が込められているヌートバー外野手の「ペッパーミルパフォーマンス」も話題を呼んでいます。
打者自身がヒットやホームランを打つとペッパーミルで胡椒を挽くようなポーズをし、それに呼応するようにベンチでは複数の選手が同じポーズで返す、侍ジャパンで行われるそんなやり取りがクローズアップされ、今や日本中で「ペッパーミルパフォーマンス」が浸透しています。

東京・台東区のかっぱ橋道具街でペッパーミルが爆売れするなど、影響はグラウンド外にも及んでいるようです。

空前の「ペッパーミル」ブームはしばらく続きそうです。

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