大手5行が住宅ローンの固定金利を引き上げ,引き上げを実施した理由とは

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[取材/文責]マネーイズム編集部

2023年8月、大手銀行5行が住宅ローン金利の引き上げを発表し、固定期間10年の基準金利を引き上げました。住宅ローンの固定金利は、9月以降もさらなる引き上げが実施される可能性があると考えられています。

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住宅ローンの固定金利はどれほど上昇した?引き上げられた理由とは?

前月と比べ2023年8月における各社の「10年固定の住宅ローン金利」は、以下のとおりです。

8月の住宅ローン金利 前月からの増減(%)
三菱UFJ銀行 0.78% 0.09%上昇
三井住友銀行 0.89% 0.10%上昇
三井住友信託銀行 1.15% 0.07%上昇
みずほ銀行 1.20% 0.05%上昇
りそな銀行 1.39% 0.05%上昇

 

7月31日に公表された8月の住宅ローンの固定金利引き上げは、大手銀行5行が一斉に行ったもので、これは2023年1月以降で初めての出来事となりました。2023年1月に住宅ローンの固定金利が上昇した際は、昨年12月に日本銀行が長期金利の変動容認幅を0.25%から0.5%に引き上げたことが影響したためです。

今回、7月31日に大手銀行5行が住宅ローンの固定金利を一斉に引き上げた理由としては、住宅ローンの指標となる長期金利の上昇傾向と、7月28日に日本銀行が金融政策の修正を発表し、国内債券市場の金利が上昇したことが挙げられます。

そして、このような金融政策の変更は大手銀行5行だけでなく、福岡銀行や十八親和銀行といった主要地方銀行にも影響を与え、それらの銀行でも住宅ローンの固定金利を引き上げる動きが見られました。

8月の住宅ローン金利 前月からの増減(%)
福岡銀行 1.4% 0.15%上昇
十八親和銀行 1.4% 0.15%上昇

 

住宅ローンの固定金利を引き上げた福岡銀行によると、金利を引き上げた理由として「市場動向を踏まえた」と回答しています。

また、大手銀行5行を含めたさまざまな銀行が住宅ローンの固定金利を引き上げている一方で、8月における住宅ローンの変動金利は大手金融機関の中で0.2%台まで引き下げられるなど競争が激化している事実もあります。

住宅ローンの変動金利が引き下げられている理由は、日本銀行の大規模な金融緩和策で低金利環境が続いていることや、住宅価格の高騰による費用負担を軽減したいという消費者の考えが関係しているためです。

住宅ローンの種類には、固定金利と変動金利の2種類があります。固定金利とは返済終了まで借入金利が一定のタイプのことをいい、変動金利とは半年ごとに金利が見直されるタイプで、市場金利の変動に応じて返済額が増えたり減ったりするローンのことを指します。

7月31日の発表では、各銀行が住宅ローンの固定金利を引き上げると発表しましたが、短期金利と連動する変動型の住宅ローン金利に関しては、各銀行ともに据え置くことを明らかにしています。

住宅ローンの金利が引き上げられると、借り入れの能力が下がり、物件を購入する際の予算を下げる必要があるなど消費者側の大きなデメリットが生じるため、住宅ローンの借り方については、より慎重に考えていく必要があります。

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