自転車交通違反に”青切符”導入へ反則金は5,000円~6,000円を想定か

[取材/文責]マネーイズム編集部

自転車の悪質な交通違反が後を絶たないことから、警察庁は、反則金を課すいわゆる「青切符」による取締りを導入する方針を明らかにしました。

16歳以上を対象とし、信号無視などの交通違反には5,000円から6,000円の反則金が課される見込みです。

警察庁は、2024年の通常国会への道路交通法改正案の提出を目指し、法整備の手続きが順調に進めば、2026年にも反則金制度の導入がされる見通しです。

荒れる自転車運転マナーに法改正で対処

現在、自転車の交通違反の取り締まりには主に交通切符(赤切符)が使用されており、この切符は刑事処分を前提としています。しかし、実際の起訴に至る例は極めて少なく、より効果的な取り締まり方法が求められていました。

自転車関連の交通事故も増加しており、警察庁によると2022年は国内で6万9,985件もの事故が発生。全交通事故に占める割合は23.3%となり上昇傾向にあるようです。

新たな制度では、交通違反の処理を迅速化するために、赤切符の代わりに青切符が交付される予定です。取り締まりの対象は、原付免許が取得可能な16歳以上で、信号無視や右側通行、歩道通行など約115種類の違反行為が想定されています。中でも、事故の原因となりやすい信号無視や指定場所での一時不停止など、約10の違反行為が重点対象とされます。

<青切符の対象となる主な違反行為>

・信号無視
・一時不停止
・右側通行などの通行区分違反
・歩道通行
・傘を指したりイヤホンを付けながらの運転
・携帯電話を使用しながらの運転

など

 

取り締まりは2段階で行われることが想定されており、違反行為を見つけた警察官がまず「指導警告」を行い、警告に従わない場合や事故に繋がるような危険を生じさせた場合に青切符が交付されます。なお通勤・通学の時間帯や駅周辺など利用者が多い場所を中心に行われる予定です。

反則金の具体的な金額は、改正道路交通法の成立後に政令で定められる予定ですが、原付きと同程度の金額が想定されています。例えば、原付きの場合は信号無視が5,000円~6,000円、右側通行や歩道通行の通行区分違反は6,000円とされています。自転車の違反行為の多くは5,000円~6,000円の反則金が設定されるとみられています。

また、警察庁は、酒酔い運転や携帯電話を使用しながら事故につながるような危険な運転をした場合などの違反行為については、引き続き赤切符で取り締まる方針です。また今後これらの違反に対する罰則も新たに設ける予定です。

中小企業オーナー、個人事業主、フリーランス向けのお金に関する情報を発信しています。

新着記事

人気記事ランキング

  • banner
  • banner