約34年ぶりの円安水準!一時1ドル153円台にアメリカの物価高が影響か

[取材/文責]増田賢人

2024年4月10日、ドル円相場が153円台まで一時下落し、約34年ぶりの円安水準となりました。その背景には、同日に発表されたアメリカの3月の消費者物価指数が市場予想より上回ったことがあります。止まらない円安進行に、日銀による為替介入が行われるのではないかと警戒されています。

円安はこのまま続く?高まる政府介入の警戒感

具体的には、食品とエネルギーを除くコア指数が前年同月比+3.8%となりました。結果、アメリカのFRBが6月に利下げを行うというコンセンサス予想の信憑性が薄くなってしまったため、ドルが買われてドル高が進行しました。

これに伴って、政府が為替介入をして円高にさせようとするのではないかという警戒感が強まっています。市場では1ドル152円が為替介入が行われるラインだと予想されていました。しかし、今回で一気にそのラインを超えたため、いつ介入が行われてもおかしくない状況です。実際に財務省の神田財務官は「(円相場の)足もとの動きは急であり、行き過ぎた動きに対しては、しっかりとあらゆる手段を排除せずに適切な対応をとる」と発言しており、介入の可能性を示唆しています。

2022年には1ドル145円を超えたタイミングで、政府による為替介入が3回ありました。2022年9月22日に行われた介入では、一時的に5円近くも円高になりました。
しかし、その際は約2週間で145円に戻ってしまい、その後に再度介入したものの、未だに円安が続いています。

このことから今回も政府が介入したとしても、円高は続かないとの見方が多いようです。

青山学院大学教育人間科学部卒。在学時からFP2級を取得し、お金に関わるジャンルを得意とするライターとして活動。その後、上場企業へ入社し、Webマーケティング担当として従事。現在はお金ジャンルを得意とする専業ライターに転身。「お金の知識は知ってるだけで得する」という経験を幾度もしており、多くの人にお金の基本を身につけてもらいたいと思い執筆を続けている。

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