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【保存版】相続に必要な届け出・手続きチェックリスト!ポイントや注意点も解説
公開日:2020/09/24
最終更新日:2021/07/20
やがて訪れる相続。自分が相続人になったとき、何から手を付けたらいいのだろうか、と不安に思う人は多いはず。必要な手続きを怠ると、遺産分割がうまく進まなかったり、税金のペナルティを課せられたり、といった事態を招きかねません。そんなことにならないように、いざというとき役に立つ「相続の手続きチェックリスト」を用意しました。ぜひご活用ください。
相続は「期限付き」の手続きに注意しましょう
一般的な相続の流れは、次の図のようになります。
手続き上、特に気をつける必要があるのは、「期限」が定められているものです。
「相続放棄」の手続き=3ヵ月以内
相続では、被相続人(亡くなった人)の財産のみならず、「借金」「負債」があった場合には、それらも相続人が受け継ぐことになります。プラスの財産を上回る多額の借金があったようなときには、大きな負担を背負い込むことになりかねません。
こうした場合には、相続放棄を検討する必要があるでしょう。ただし、これには「相続があることを知ったときから3ヵ月以内」という期限が設けられていて、これを過ぎると原則として放棄ができなくなってしまいます。
被相続人の「準確定申告」=4ヵ月以内
被相続人が自営業者だったり、不動産収入があったりして、毎年所得税の確定申告をしていた場合には、相続人が被相続人に代わって確定申告を行う必要があります。これを「準確定申告」といい、「相続があることを知った日の翌日から4ヵ月以内」が期限になっています。
対象となる収入は、被相続人が亡くなった年の1月1日~死亡日まで。なお、通常の確定申告同様、納税もこの期限内に行わなくてはならず、遅れると延滞税などが課せられることになります。
この準確定申告は、すべての相続で不可欠というわけではありません。基本的に、「納税が発生する収入があった場合」に必要になるもので、例えば所得税などを源泉徴収されていたサラリーマンや年金生活者などが亡くなったときには、義務ではないのです。
ただし、申告を行うことで、払い過ぎた所得税を取り戻すこと(還付)が可能になるケースもあります。被相続人の収入に納税が発生するのか(準確定申告が必要)、逆に還付の対象なのか(義務ではないが、申告したほうがいい)といったことを、しっかり調べる必要があります。
相続税の申告=10ヵ月以内
最も注意すべきは、「相続があることを知った日の翌日から10ヵ月以内」とされている相続税の申告、納付です。これを過ぎると、やはり延滞税などが課税されてしまします。
小規模宅地等の特例(※)といった特例などを使わずに、被相続人の遺産総額が相続税の基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)以内の場合には、申告の必要はありません。
相続になったら、この手続きを忘れずに!チェックリスト
相続に関係する手続きを、リストにまとめました。「自分にとって必要なのか」も含めて、1つひとつチェックしていきましょう。
届出・手続き | 説明 | 手続き先 |
---|---|---|
☐ 死亡届 | 「死亡診断書」とセットで | 7日以内に亡くなった人の本籍地 または届出人の住所地の市町村役場に届ける |
☐ 死体火(埋)葬許可申請書 | 火葬・埋葬の許可をとるとき | 本籍地または届出人の住所地の 市町村役場に届ける |
☐ 世帯主変更届 | 世帯主が死亡したとき | 14日以内に住所地の 市区町村役場へ提出 |
☐ 児童扶養手当認定請求書 | 請求書 世帯主が死亡して、 母子家庭になったとき |
世帯主変更届と同時に、 住所地または本籍地の 市区町村役場へ提出 |
☐ 復氏届 | 配偶者の死亡後、 旧姓に戻りたいとき |
住所地または本籍地の 市区町村役場へ提出 |
☐ 婚姻関係終了届 | 配偶者の死亡後、 配偶者の親族と縁を切りたいとき |
住所地または本籍地の 市区町村役場へ提出 |
☐ 子の氏変更許可申請書 | 配偶者の死亡後、 子の姓と戸籍を変えたいとき |
子の住所地の 家庭裁判所へ提出 |
☐ 改葬許可申立書 | お墓を移転したいとき | 旧墓地の住所地の 市区町村役場へ提出 |
☐ 準確定申告 | 1月1日から死亡日までの 所得を申告する |
4ヶ月以内に、亡くなった人の 住所地の税務署へ提出 |
☐ 運転免許証 | 返却 | 最寄の警察署 |
☐ 国民健康保険証 | 変更事項を書き換える | 住所地の市区町村役場 |
☐ 高齢者福祉サービス | 利用登録の廃止 | 住所地の福祉事務所 |
☐ シルバーパス | 返却 | 住所地の福祉事務所 |
☐ 身体障害者手帳・愛の手帳など | 無料乗車券などがあれば、 一緒に返却する |
住所地の福祉事務所へ返却 |
在職中の場合に勤務先で手続きが必要なもの |
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☐ 死亡退職届の提出 ☐ 身分証明書の返却 ☐ 退職金の受け取り ☐ 最終給与の受け取り(未支給分がある場合) ☐ 健康保険証の返却 |
もらう手続き |
☐ 厚生年金保険(遺族厚生年金)の請求 ☐ 国民年金(遺族基礎年金)の請求 ☐ 国民年金(寡婦年金)の請求 ☐ 国民年金(死亡一時金)の請求 ☐ 共済年金(遺族共済年金)の請求 ☐ 国民健康保険(葬祭費)の請求 ☐ 埋葬料(埋葬費)の請求 ☐ 高額療養費の請求 ☐ 団体弔慰金の請求 ☐ 労災保険(葬祭料)の請求 ☐ 労災保険(遺族補償年金・遺族年金)の請求 ☐ 労災保険(遺族補償一時金・遺族一時金)の請求 |
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引き継ぐ手続き |
☐ 自動車保険(自賠責・任意保険) ☐ 不動産の所有権移転登記の手続き ☐ 車輌の名義変更 ☐ 株券の名義変更 ☐ 借地・借家契約の変更 ☐ 家屋の火災保険 ☐ 電気、ガス、水道の名義変更 ☐ NHK受信契約者の名義変更ないし解約 ☐ 電話の名義変更 ☐ 公営住宅の名義変更(承継) ☐ 特許権の移転 ☐ 音楽著作権信託契約の承継 ☐ 貸付金の回収 ☐ 信用金庫への出資金の名義変更 ☐ 保証金の名義変更 ☐ ゴルフ会員権の名義変更 ☐ 個人事業の名義変更等 |
やめる手続き |
☐ クレジットカードに関する手続き ☐ 携帯電話の解約 ☐ キャシュカードの返却 ☐ リース・レンタル契約の解除 ☐ インターネットの解約 ☐ 個人名義の貸金庫の開扉・解約 ☐ 公的資格 ☐ 消費者金融 ☐ カードローン(銀行系) ☐ カードローン(カード会社系) |
相続で税理士への依頼を検討中の方へ
以上は、相続が発生してから必要になる手続きです。ただ、スムーズな相続のためには、事前の準備が大事。不安があったら、相続に詳しい税理士に、一度相談してみてはいかがでしょうか。実績ある税理士紹介会社を使えば、ベストの相談相手が見つかるはずです。