申告・納税を忘れずに!
2021年税務カレンダー【1月・2月・3月】

申告・納税を忘れずに!  2021年税務カレンダー【1月・2月・3月】
最終更新日:
2022/01/19
 
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税金は、その種類により申告や納付などの期限が定められており、忘れたり、故意に怠ったりすると、ペナルティが課せられることもあります。1月~3月にやるべきことをまとめました。

【1月の税務】支払調書の提出など、末日が休日のため2月1日に移動

1月12日(火)が期限のもの

2020年12月分の源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付期限

年2回納付の特例適用者は前年7月~12月の徴収分を1月20日までに納付します。

【解説】
  • 給与、報酬などの特定の所得の支払者が、その所得の支払をする際に、所定の方法により所得税額を計算し、支払金額からその所得税額を差し引いて国に納付する制度を「源泉徴収制度」、そうして徴収した税金を「源泉所得税」と言います。
  • 「住民税」は、「市町村民税(東京23区は特別区民税)」と「都道府県民税」を合わせたもので、その年の1月1日時点で住んでいた住所地に納付する税金です。
  • 「住民税の特別徴収」とは、事業者が従業員に対して行う義務のある住民税の天引き制度のことです。
  • 給与の支給人員が常時10人未満の源泉徴収義務者には、源泉徴収した所得税を、半年分まとめて納めることができる特例があります。

1月31日が休日のため、2月1日(月)にずれるもの

支払調書の提出

【解説】
  • 「支払調書」とは、法人や個人が「誰に、どんな内容で年間いくら支払ったか」を税務署に報告するための書類。税務署が納税者の正確な支払を把握するための法定調書の1つで、税務署への提出義務があります。

源泉徴収票の交付期限

【解説】
  • 「源泉徴収票」は、給与・退職手当・公的年金などの支払者が、その支払額と源泉徴収した所得税額を証明する書類です。「給与所得の源泉徴収票」、「退職所得の源泉徴収票」、「公的年金等の源泉徴収票」の3種類があり、これも法定調書の1つになります。所轄税務署長と受給者に交付します。

固定資産税の償却資産に関する申告期限

【解説】
  • 「固定資産税」は、1月1日現在の固定資産(土地、家屋及び償却資産)の所有者に対して、その固定資産の価格を基に算定される税額を、その固定資産の所在する市町村が課税する地方税です。
  • 「償却資産」は、「事業の用に供することができる固定資産」を言います。事業用の土地や建物、製造用の設備のほか、業務用のパソコンなどもこれに該当します。

2019年11月決算法人の確定申告期限

法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税を申告します。

【解説】
  • 「法人税」は、法人の所得(税金計算上の利益)に課税される国税のことです。
  • モノやサービスの消費に課税される消費税は、実は「消費税(国税)」「地方消費税」から成ります。税率10%の内訳は、前者が7.8%、後者は2.2%。事業者は、売上で受け取った消費税と、仕入や経費で支払った消費税の差額を納税します。
  • 「法人事業税」は、課税所得に対して課税される道府県民税です。
  • 「法人事業所税」は、人口30万人以上の大都市などの特定の市区町村に事業所がある企業にのみ課せられる税金です。
  • 「法人住民税」は、自治体が住民サービスを行うことを目的として課税される税で、市区町村税、道府県民税があります。法人住民税には、所得があるなしに関わらず資本金と従業員数に応じて課税される「均等割」の部分と法人税の額に応じて課税される「法人税割」の部分があり、通常は両方を支払います。

2月、5月、8月、11月決算法人の3月ごとの期間短縮に係る確定申告期限

消費税・地方消費税を申告します。

【解説】
  • 消費税の課税期間は、原則として1年間(法人は1事業年度)とされていますが、その課税期間を3カ月に短縮できる特例と、1カ月に短縮できる特例が設けられています。

法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告期限

消費税・地方消費税を申告します。

5月決算法人の中間申告(半期分)期限

法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税を申告します。

消費税の年額が400万円超の2月、5月、8月決算法人・個人事業者の3月ごとの中間申告期限

消費税・地方消費税を申告します。

【解説】
  • 消費税には、年の途中でその期の消費税をある程度前払いし、期の決算が確定した段階で、不足の部分を支払って精算する「中間申告制度」があります。払いすぎていた場合には、還付されます。直前の課税期間の確定消費税額に応じて、中間申告の回数が変わります。

消費税の年税額が4800万円超の10月、11月決算法人を除く法人・個人事業者の1月ごとの中間申告期限(9月決算法人は2ヵ月分)

消費税・地方消費税を申告します。

給与支払報告書の提出

【解説】
  • 「給与支払報告書」は市区町村などの自治体が住民税、国民健康保険料を計算するための書類で、個人別明細書と総括表があります。所得税の源泉徴収義務者が、給与の支払を受けている人の住所地の各市町村に提出します。

個人の道府県民税および市町村民税の納期限(第4期分)

【2月の税務】個人事業主などの確定申告が始まります

2月1日(月)が期限のもの

2020年分贈与税の申告開始(3月15日まで)

【解説】
  • 「贈与税」は、生存する個人から財産をもらった(生前贈与を受けた)場合にかかる税金です。

2月10日(水)が期限のもの

1月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付期限

2月16日(火)が期限のもの

2020年分の確定申告開始(3月15日まで)

【解説】
  • 「確定申告」とは、その年の1年間の所得を計算して申告し、税金を納めるための一連の手続きのことを言います。確定申告が必要な人は、個人事業主、フリーランス、会社経営者、不動産所得のあった人などです。

2月28日が休日のため、3月1日(月)にずれるもの

12月決算法人及び決算期の定めのない人格なき社団等の確定申告期限

法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税を申告します。

【解説】
  • 「人格なき社団」とは、一定の目的を持つ者が集まった法人格を持たない団体で、管理者や代表者が定められているものを指します。学会などの学術団体、学校のPTAやマンションの管理組合などが該当します。

3月、6月、9月、12月決算法人の3月ごとの期間短縮に係る確定申告期限

消費税・地方消費税を申告します。

法人の1月ごとの期間短縮に係る確定申告期限

消費税・地方消費税を申告します。

6月決算法人の中間申告期限

法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税(半期分)を申告します。

消費税の年税額が400万円超の3月、6月、9月決算法人の3月ごとの中間申告期限

消費税・地方消費税を申告します。

消費税の年税額が4800万円超の11月、12月決算法人を除く法人・個人事業者の1月ごとの中間申告期限(10月決算法人は2ヵ月分)

消費税・地方消費税を申告します。

固定資産税(都市計画税)の第4期分の納期限

納期限は2月中において市町村の条例で定められています。

【解説】
  • 「都市計画税」は、市街化区域内に土地や家屋を持っている人に課される地方税です。

【3月の税務】確定申告を忘れずに

3月10日(水)が期限のもの

2月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付

3月15日(月)が期限のもの

2020年分贈与税の申告期限

【解説】
  • 申告期間は2月1日~3月15日です。

2020年分所得税などの確定申告期限

【解説】
  • 申告期間は2月16日~3月15日です。

所得税確定損失申告書の提出期限

【解説】
  • 事業が赤字になった場合の確定申告を「確定損失申告」と呼びます。要件を満たせば、赤字を次期以降に繰り越すことができる(次期以降の黒字を減らして節税できる)などのメリットがあります。

確定申告税額の延納の届出書の提出申請期限(延納期限は5月31日)

【解説】
  • 所得税の納税期限は、申告書の提出期限と同じ3月15日です。ただし、事情ですぐに納税できない場合には、「延納の届出」をすることで、納税額の半分を上限に、5月31日まで延ばすことができます。

個人の青色申告の承認申請期限(1月16日以降新規業務開始の場合は、その業務開始日から2ヵ月以内)

【解説】
  • 青色申告は、複式簿記の手法に基づいて帳簿を記載し、その記帳を基に所得税、法人税を計算して申告することを言い、このやり方で申告すると、特別控除などの特典があります。

個人の道府県民税・市町村民税・事業税(事業所税)の申告期限

国外財産調書の提出

【解説】
  • 海外に5,000万円を超える財産を持つ人には、その財産を自ら記載・報告する「国外財産調書」を、毎年、翌年の3月15日までに、所轄の税務署に提出することが義務付けられています。

3月31日(水)が期限のもの

個人事業者の2020年分の消費税・地方消費税の確定申告期限

1月決算法人の確定申告期限

法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税を申告します。

1月、4月、7月、10月決算法人及び個人事業者(29年12月分)の3月ごとの期間短縮に係る確定申告期限

消費税・地方消費税を申告します。

法人・個人事業者(2020年12月及び2021年1月分)の1月ごとの期間短縮に係る確定申告

消費税・地方消費税を申告します。

7月決算法人の中間申告期限

法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税(半期分)を申告します。

消費税の年税額が400万円超の4月、7月、10月決算法人の3月ごとの中間申告期限

消費税・地方消費税を申告します。

消費税の年税額が4800万円超の12月、1月決算法人を除く法人の1月ごとの中間申告期限(11月決算法人は2ヵ月分)

消費税・地方消費税を申告します。

まとめ

税務申告や納税には、毎月や数ヵ月ごとの「ルーチンワーク」もあれば、そうでないものもあります。特にこの時期忘れてはならないのが、個人事業主などの確定申告。昨年は、新型コロナの拡大で申告期限が延長され、今年も感染状況によっては、その可能性もあります。ただし、電子申告も活用して、できるだけ早めに済ませるのが安心です。

この記事の執筆者
税理士紹介センタービスカス編集部
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