理容室・理髪店・各種サロン経営に税理士は必要なのか。美容業にかかる税金と節税ポイントについても解説

理容室・理髪店・各種サロン経営に税理士は必要なのか。美容業にかかる税金と節税ポイントについても解説
最終更新日:
2024/10/30
この記事の監修者
篠昌義税理士事務所 代表 篠 昌義(公認会計士・税理士)
 
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ずばり美容業の経営において税理士は必要か

必要と言ってよいでしょう。美容業を経営し、経営者自身が美容業の専門家であるのなら、経理に関する業務は税理士に依頼することをお勧めします。
街中ではヘアサロンをはじめとする美容業を営む店が既に多数あります。人口がさほど増加していないのに、その中で新たに開店するサロンがあるということは、同じだけ閉店するサロンがあると考えられます。
このような状況では、経営者は技術、接客サービス、広告などいかに顧客をつかむかに専念したいところです。
経理業務もまた、美容業の経営において必要不可欠ではありますが、後述するように美容業で発生する税金は多種多様であり、それらを正しく導き出すための帳簿付けや書類作成は、ただでさえ忙しい経営者の時間をさらに奪う非常に面倒な事務となるのです。
「餅は餅屋」のことわざのとおり、経理は専門家である税理士に任せることで、経営者は自身の専門である美容業に集中できますし、うっかり手続きや申告を忘れてトラブルになってしまうということもありません。
是非、税理士への依頼をご検討ください。

理容室・美容室・ネイルサロン・リラクサロンが税理士に依頼すべきタイミング

税理士への依頼の仕方は、

  • 領収書などを全部渡して申告まで“丸投げ”する
  • 現金出納帳は自分で記入し、後の作業を任せる(記帳代行)
  • 顧問契約をして本格的な節税を頼む、経営の相談に乗ってもらう

などさまざまな形があります。それを踏まえたうえで、どういうタイミングで依頼を検討すべきなのかを考えてみます。

開業前から依頼する

美容業を開業する時には、「開業届」をはじめとする各種の書類を作成し、届出を行う必要があります。まとまった開業資金が必要な場合もあるでしょう。経験のある税理士に依頼すれば、そうした開業準備のサポートを受けることが可能です。業界に詳しい税理士ならば、立地や集客に関するアドバイスなども期待できるでしょう。

開業時から依頼する

開業時には、集客や従業員教育、さらには資金調達などの「やること」が集中します。
例えば、記帳代行だけでも税理士に頼んで経営者の負担を減らすことは、事業のスムーズな始動に有効なはずです。

「青色申告」を行うときに依頼する

簿記の知識がある・あるいは勉強する余裕がある場合には、コストをかけて税理士に依頼する必要はありません。ただ、青色申告はかなり複雑で手間もかかるため、税理士に依頼している事業者が多いです。

消費税課税事業者になったときに依頼する

「消費税が課税されるようになった場合」、つまりに「前々年の売上高が1,000万円以上、または前年1月から6月までの売上高か給与支払額が1,000万円以上ある事業主」になった場合は、申告を税理士に依頼すべきでしょう。消費税は、”取引に課税・非課税のものが混在する”や“課税仕入れを確実に差し引く必要がある”などの点で計算が大変です。ミスがあれば余計な税金を支払うことになったり、逆に税務署に「申告漏れ」を指摘されたりする危険性もあるのです。スポットの依頼ではなく、顧問契約も検討する段階とも言えるでしょう。

法人化(会社設立)をする際に依頼する

所得が一定水準を超えると、実は個人事業(所得税)よりも法人(法人税)にしてしまったほうが、節税になります。経費の幅が広がるといったメリットも多いのですが、そのぶん申告の際に税務署へ提出する書類の種類が大幅に増え、作業はより煩雑になります。法人化をする段階になると、税理士への依頼は必須でしょう。

美容業に強い税理士に依頼するメリット・デメリット

美容業に強い税理士に依頼するメリット

税理士に業務を依頼することで、次のようなメリットが期待できます。

税務をプロに任せることで安心できる

事業を行っている以上、毎年必ず税務署への申告を行わなくてはなりません。しかし、自分で申告書を書くことには、「間違っていないだろうか」「ちゃんと節税できているのか」という不安もつきまとうものです。税理士に頼めば、正確な記帳や申告書をもとに、青色申告のメリットを享受することができるでしょう。もし税務調査(※)になっても、税務署からの連絡は基本的に税理士を通して行われ、税理士には調査に同席してもらうこともできます。

※税務調査:国税局や税務署が、納税者の税務申告が正しいかどうかをチェックするために行う調査。税務署が行う任意調査と、国税局査察部が行う強制調査がある。

本業に専念できる

事業が拡大するにつれて、税務申告に必要な作業も増えます。こうした専門知識の必要になる業務を税理士に頼むことにより、経営者がそこに時間やエネルギーを使わなくて済むようになるのは、大きなメリットです。その分を人材育成や広告戦略の立案、将来に向けた勉強などに振り向けることができるでしょう。

実はコスト削減になるケースも

法人化した場合などには、社内に経理スタッフを置くこともあります。ただ、経理スタッフの人件費に比べると、経理・税務を税理士事務所に外注したほうが安価で済むケースも少なくありません。新たに人材を採用する際には比較検討すべきでしょう。

金融機関からの融資をサポートしてもらえる

融資を受ける際には、「事業計画書」をはじめとする資料を用意しなくてはなりません。税理士は、そうした必要書類の作成もサポートしてくれます。“数字の裏打ちのある・説得力がある計画書”であれば、スムーズな融資の実行に役立ちます。また、税理士によっては、金融機関とパイプを持ち、融資の相談に同席してくれることもあります。

経営に対する的確なアドバイスがもらえる

税務だけでなく、経営コンサルタント的な業務に力を入れる税理士事務所が最近増えています。美容業界に詳しい税理士に依頼すれば、その経験を生かした経営に関するアドバイスが貰えることもあるでしょう。資金繰りや効果的な節税といった”お金まわり“のほか、集客のノウハウや人材教育の術を持っている税理士も中にはいますので、ニーズに応じて利用することができます。

美容業に強い税理士に依頼するデメリット

一方、税理士に依頼するデメリットと考えられることも挙げておきましょう。

コストがかかる

税理士に期待することは、依頼する人によって違います。「経営判断に迷うので、”数字のプロ“の判断を仰ぎたい」という場合もあれば、「税理士は税務申告だけ完璧にやってくれればいい」という人もいるはずです。必要な部分にかけるコストは無駄ではありませんが、事務所の料金体系などによっては、知らず知らずのうちに余分なお金を払っていた…ということもあり得ます。

期待するメリットが得られないこともある

税理士報酬が高いほど「いい仕事」をしてくれる…とは限りませんが、コスト優先で税理士を選んだ結果、節税の恩恵を受けられなかったり、申告後に税務署から誤りを指摘されたり、といった状況になることもあります。経営のアドバイスが欲しい場合などには特に注意が必要で、業界に詳しくない税理士に頼むと適切な答えが得られないばかりでなく、ミスリードされたりする危険性もあるのです。

相性が悪いこともある

いくら税務処理が優秀でも、例えば”上から目線“で対応したり、自分の考えを押し付けたりする税理士だと、話をすること自体がストレスになりかねません。事業について相談するようなときには、腹を割った話が必要になる局面もあります。そうしたことがしにくい相手では、「コストに見合っている」とは言い難いでしょう。

美容業に強い税理士を選ぶ際のポイントとは

税理士を選ぶ際に判断材料にすべきポイントは、次のようになるでしょう。

美容業界に特化・精通している

美容業はそれなりの設備投資が必要です。そして提供するのは、技術に裏づけられたサービスです。そうした業界の特徴や商習慣などを分かっているかどうかで、税理士のサポートの中身も変わってきます。税理士を選ぶ際にまず基準になるのは、「美容業界に特化しているかどうか」あるいは「美容業を得意としているか」ということになるでしょう。顧問契約をする場合には、経験や実績のある税理士を選ぶ必要があります。

監修者

篠 昌義

記事監修者からのワンポイントアドバイス

美容業界に精通している税理士は意外に少ないかもしれません。一方で独立している方が多い美容業界の税務を一手にひきうけているような税理士事務所もあります。

報酬の設定が明確である

ニーズに合った依頼をしようとするときに、「それにはいくらお金がかかるのか」が明確に分かる事務所を選びましょう。サービスの内容や料金内訳が曖昧なまま安さにつられて依頼したら、実はオプションで別料金がかかってしまった…といったケースも珍しくありません。事前のチェックが大事です。

話が分かりやすく説得力がある

事業の経験が浅いうちは、経営などについて分からないことが多くて当たり前です。本当に勉強している税理士なら、そういったそれぞれの到達点に合わせて、事業に役立つアドバイスをしてくれるはず。実際に話をしてみて、論旨が明快で説得力があるかどうかは、1つの判断材料になるでしょう。

何でも相談でき、親身になって考えてくれる

先述の通り、生身の人間同士である以上、“相性が合うかどうか”は想像以上に重要です。いざというときに、親身になって事業の相談に乗ってもらえないのでは、料金を支払う意味は半減してしまいます。「事業の将来を一緒に考えてくれる人」や「経営者が間違った判断をしようとしたら、きちんと止められる税理士」が理想です。

監修者

篠 昌義

記事監修者からのワンポイントアドバイス

なんでも相談できるような時間をしっかりとってくれる税理士は比較的顧問報酬は高くなりがちです。一方で確定申告や記帳だけをしてくれたら良いという話であれば顧問報酬は安くなります。どういったニーズで税理士を利用するのかを明確にしてから税理士に依頼するようにしましょう。

税理士に依頼した場合の報酬相場

では実際税理士に依頼する場合の費用はどれくらいかかるのでしょう。税理士報酬は当然ながら、何をどこまで依頼するかで変わってきます。

丸投げした場合

税理士に「丸投げする」とは、年間の会計帳簿の作成や会計ソフトへの入力、経費計算、その他年末調整や償却資産申告書等税務関係書類作成から決算申告まで、会計と税務に関する業務のすべてを税理士に任せるということです。
税理士は自由報酬制ですし、美容院やサロンの事業規模などで報酬相場は変わってきますが、売り上げ1,000万円前後であれば20万円から40万円程度は見ておいた方がよいでしょう。

記帳代行のみ依頼した場合

日々の領収書の整理や会計帳簿作成、会計ソフトへのデータ入力などの業務のみを依頼する「記帳代行」は、税理士と顧問契約を締結し、報酬は月額いくらとすることが一般的です。
こちらも規模によりますが、概ね月1万円~3万円が相場のようです。(コンサルティングや相談業務を含む場合はさらに高額になることもあります。)
なお、決算申告は別料金となりますが、顧問先であれば割引がある事務所が多いようです。

税理士に依頼しない場合、発生する作業のまとめ

個人経営で規模が小さい、経理に関する知識がある(あるいは知識のあるスタッフがいる)等の理由で税理士に依頼するまでもない、と思う事業者もいるでしょう。
事業者に対し、税理士が代理人として行える業務は以下の3つです。
① 記帳代行
② 税務書類作成
③ 税務申告

そして、各業務における具体的な作業は次のようになります。
①…日々の領収書や請求書の整理、売上と経費の計算、会計帳簿または会計ソフトへの記入
②…①に基づき所得税または法人税の書類作成、償却資産税書類の作成、インボイス登録業者であれば消費税の書類作成
③…②の申告(または報告)及び対応

これらの作業を、本来の業務をこなしながら行う余裕があるのであれば、税理士に依頼しない選択肢も十分にあるといえるでしょう。

美容業ではどんな税金がかかるのか?

美容室などを開業するのは、どこかの店で修業を積んでから個人事業主として独立…というパターンが多いでしょう。
雇われている間は、所得税などの納税は店任せで大丈夫でした。しかし開業後は、帳簿付けから申告・納税までをすべて自分自身で考えなくてはなりません。申告をミスして税務署から指摘を受けたり、払わなくてもいい税金を支払っていたりすると、経営にダメージを与えることになりかねないため、注意が必要です。

個人事業主が課税される税金には、次のようなものがあります。

〈1〉所得税

個人事業主には、毎年1月1日~12月31日の間に稼いだ所得に対して「所得税」が課税されます。
所得には、給与所得、不動産所得など10種類あるのですが、美容室などの経営で得るものは「事業所得」に当たります。この所得については、毎年税務署に確定申告を行い、併せて納税する必要があります。確定申告というのは、その年の所得を計算して税務署に申告し、税金を納めるための手続きのことで、原則として、翌年2月16日~3月15日までの間に済ませる必要があります。

また、所得税は、所得金額によって税率が定められています。法人税などと違い、所得が増えるほど税率自体も高くなっていく「累進課税」という仕組みになっています。

ちなみに、「所得」は「売上」とは違い、そこが節税の大きなポイントになります(後述)。

〈2〉住民税

所得税が国に納める「国税」なのに対して、住民税は都道府県・市区町村に収める「地方税」です。
所得税の確定申告を行うと、その内容に基づいて税額を計算した市区町村から、納付書が送られてきます。

〈3〉事業税

事業税は290万円以上の事業所得にかかる税金(都道府県税)です。所得が290万円に満たなければ、課税はされません。
また、同じ「美容業」でも、所得に関係なく課税されない業種もあります。

事業税が課税される業種

課税されるのは、美容師免許が必要な、次のような業種です。

  • 理容室
  • 美容室
  • まつげエクステンション

事業税が課税されない業種

逆に、免許が必要のない次のような業種には、事業税は課税されません。

  • ネイルサロン
  • リラクサロン

税率も業種ごとに決まっていて、美容関係については5%です。したがって、事業税の額は、

( 所得 - 290万円 )× 5%

ということになります。

〈4〉償却資産税(固定資産税)

「償却資産」というのは、固定資産のうち「土地及び家屋以外の事業の用に供することができる資産」のことを言います。

美容業で該当するものには、

  • 椅子
  • 洗面設備
  • パーマ器
  • サインポール

などがあります。

これらの資産については、毎年1月1日時点の状況を、店舗のある市町村に1月31日までに申告する必要があります。

監修者

篠 昌義

記事監修者からのワンポイントアドバイス

土地や家屋以外の事業の用に供することができる資産は償却資産税がかかりますが、土地や家屋に関しては固定資産税という税金が発生します。基本的には高額な資産には税金が発生すると理解しておいた方がよいでしょう。

〈5〉消費税

この税金は、全員に納付義務があるわけではなく、課税対象になるのは「前々年の売上高が1,000万円以上、または前年1月から6月までの売上高か給与支払額が1,000万円以上ある事業主」です。
「年間売上高1,000万円」を超えるかどうかというのが1つのラインになるのですが、美容室などを開いていたらまず課税対象となるケースが多いでしょう。

消費税(税率10%)の額は、原則として

課税売上高の10% - 課税仕入れ等の10%

で計算されます。
「課税仕入れ等の10%」とは、仕入金額などに上乗せして取引先に支払った消費税の金額です。納付の際には、忘れずにこの分を差し引く必要があります。

経費にできるものを確実に計上しよう

さきほど「所得と売上は違う」と書きましたが、ごく簡単に言うと、“売上(収入)”から事業のために使った経費などを差し引いたものが“所得”で、所得税はその金額に税率を掛けて計算されます。同じ売上ならば、経費の大きいほうが所得は減り、支払う税金も少なくて済むことになるわけです。

だからといって、必要のないものを買って経費を膨らませたりするのは(手元にお金が残らないため)本末転倒ですが、経費で落とせるものは確実に計上することが重要になります。

美容業界で認められる経費には、例えば

  • 店舗の家賃
  • 椅子などの設備の購入費、リース代
  • 従業員の給与
  • 水道光熱費
  • パーマ液、シャンプーなどの材料費
  • 電話などの通信費
  • 広告宣伝費

などがあります。
店内に置く雑誌の購入費用も、お客さんが読むものであれば雑費に計上することができるのです。

申告は「白色申告」にするか「青色申告」にするか

さて、税務署に対して行う確定申告ですが、これには白色申告青色申告の2通りのやり方があります。
「青色申告」にするためには、事前に税務署に届を出したうえで、原則として複式簿記という方法で帳簿付け(記帳)を行うことが求められますが、特典として65万円(電子申告でなければ55万円)の特別控除を受けることができます。控除額も売上から差し引くことができますから、大きな節税になります。
また、「青色申告」では、配偶者などの同居の親族が仕事を手伝った場合には、「専従者給与」を支払って、その全額を経費にすることができる、というメリットもあります。

一方「白色申告」は、記帳などは多少楽ではあるのですが、受けられる控除は10万円。専従者給与を経費として計上できる金額も、配偶者86万円、その他の親族には50万円までという制限があります。

青色申告にするならば、税理士に依頼するのがおすすめ

「白色申告は多少楽」と先ほど述べましたが、かつては“事業所得が300万円以下であれば、面倒な帳簿づけの義務がなかった”という事情があったため、売上の少ない個人事業主などにとっては白色申告にする大きなメリットがありました。しかしながら、法改正により、2014年1月以降は白色申告であっても記帳と帳簿類の保存が義務づけられたため、作業量という点では以前より増えてしまい、青色申告との差も縮まってしまいました。
とはいえ、青色申告を行うには簿記の知識などが必要になり、この点は白色申告とは大きく異なります。そこで検討したいのが、青色申告を“税のプロ”である税理士に任せる、という選択です。もちろん、税理士報酬というコストは発生するのですが、煩雑でミスの許されない青色申告を税理士に代わりにやってもらい、自分は本業に時間やエネルギーを集中させることが可能です。経理や税務を税理士に依頼するメリット・デメリットについては後述します。

美容業に詳しい税理士をお探しの方へ

美容業界に関わる税金を理解し、節税に努めましょう。不明な点があったり、忙しくてすべての手続きなどを自分で行うのが困難だったりする場合には、税理士にサポートを頼んでみては。実績ある税理士紹介会社を利用すれば、業界に詳しいプロが見つかるはずです。

よくある質問

理容室・美容室・ネイルサロンなどの美容業で個人事業主が納める税金は何ですか?

個人事業主が納める税金には、所得税、住民税、事業税、償却資産税、消費税があります。所得税は累進課税で、住民税は地方税、事業税は所得が290万円以上の場合に課税され、償却資産税は事業用資産に課税されます。消費税は年間売上が1,000万円を超える場合に課税されます。

美容業で経費として認められるものは何ですか?

店舗の家賃、設備の購入費やリース代、従業員の給与、水道光熱費、材料費、通信費、広告宣伝費などが経費として認められます。事業に関連する費用を確実に計上することが節税対策となります。

在庫が多い場合の対策は何ですか?

売れ残った在庫をセールで販売するか、破棄して廃棄損を計上することで経費にできます。税務調査に対応できる証拠を保管しておくことが重要です。

青色申告のメリットは何ですか?

青色申告を行うと、65万円(電子申告でなければ55万円)の特別控除が受けられます。また、専従者給与を全額経費にできるなど、節税効果が高いです。

美容業で法人化を検討するタイミングは?

所得が増えた場合、法人化を検討することで税率が一定に保たれ、節税効果が期待できます。また、法人化により事業の信用度も向上します。

記事監修者 篠税理士からのワンポイントアドバイス

美容業界は独立する人が非常に多い業界です。独立したてのころは、税理士にあまり費用をかけたくないということで、税理士に頼らず、自分で経理や確定申告をしてみるという人も多いでしょう。
個人的には開業時から色々と教えてくれる顧問税理士に依頼し、経理や確定申告のことを学びながら進めていくことが重要だと思います。なぜなら、独学だと間違ったことを正しいことだと思い、経理や確定申告をしてしまい、結果として税務調査で悲惨な目にあう可能性があるからです。
とはいえ、完全独学で経理や確定申告のことを学びながらまずは自分で進めて、どこかで詰まったら税理士に頼るという方法も決して悪手とは言い切れません。税理士に頼らないことで必死に勉強できる環境ができるからです。
自分に合った方法で税理士と向き合うことが重要です。

この記事の監修者
篠昌義税理士事務所 代表 篠 昌義(公認会計士・税理士)
有限責任監査法人トーマツで監査やコンサル、税理士法人平成会計社(現令和会計社)で税務実務や記帳・決算代行など様々な専門業務を経験した後、シェアリングテクノロジー株式会社のCFO、代表取締役を歴任。現在は、税理士事務所所長、専門家の相談室を運営するマーケットハック株式会社の代表取締役。

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この記事の執筆者
税理士紹介センタービスカス編集部
税理士紹介センタービスカスは、 株式会社ビスカスが運営する、日本初の「税理士紹介サービス」サイトです。 税理士をお探しの個人事業主や法人のお客様に対して、ご要望の税理士を無料でご紹介しています。
創業から29年、税理士紹介で培った知識とノウハウから、確定申告・決算・会社設立・融資・節税のご相談や、税理士料金の相場情報など、「初めて税理士に依頼したい」「顧問税理士を変更したい」という経営者・事業主の皆様に役立つ情報をお届けします。

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