弥生会計とはどんな会計ソフト?弥生会計の特徴やできることを解説 | MONEYIZM
 

弥生会計とはどんな会計ソフト?弥生会計の特徴やできることを解説

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法人や個人事業主が使っている会計ソフトの中で、有名なものの1つに「弥生会計」があります。実は、ひとくちに弥生会計といっても、さまざまな種類のものがあります。そのため、弥生会計の導入を考えている場合は、自社に合ったものを選ぶ必要があります。ここでは、弥生会計の特徴や種類、それぞれのソフトでできることを解説します。
 
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弥生の個人事業主向けクラウド会計ソフト

24年連続売上1位の弥生会計の特徴とは

弥生会計は弥生株式会社が展開している会計ソフトです。1987年に弥生シリーズ最初の製品として「青色申告会計 弥生」が発売されて以降、30年以上にわたりサービスを展開している歴史のある会計ソフトです。
 

弥生シリーズの登録ユーザー数は300万を突破しており、デスクトップアプリは24年連続で年間販売数量No.1。クラウドソフトは7年連続利用シェアNo.1と、実績も十分で定番の会計ソフトとして人気を集めています。
 

そんな弥生会計がどのような会計ソフトなのか、その特徴から見ていきましょう。弥生会計は、それまで会計上級者しかできなかった経理処理を、会計初心者でもできるようにするための会計ソフトで、次のような特徴があります。

①初心者にも優しい使いやすい設計

弥生会計では、会計ソフトを使う場面ごとに、仕訳や簿記に不安がある人でも簡単に使える工夫がされていることが特徴の1つです。ソフトを初めて始めて使う場合には、ソフト内にナビがあり、ナビに沿って進めるだけで、導入や各種の設定が完了します。
 

伝票や領収書などの取引を入力する際にも、一般の取引については、あらかじめ仕訳が登録されており、それを選ぶだけで簡単に入力が完成します。また、銀行明細、クレジットカードなどの取引データを自動で取り込み、AIが自動で仕訳をする機能も付いているので、帳簿付けにかかる手間も短縮できます。さらに、入力した仕訳から自動で試算表や決算書も作成されるなど、使いやすさを追求した設計になっています。

②安心のサポート体制

消費税率の改正や法改正などがあっても、バージョンアップなどの体制が整っているため、改正前の法律による間違った処理をするリスクが低く、安心して経理処理ができます。近年のインボイス制度や電子帳簿保存法にも対応し、ホームページ上では、制度に関する解説記事も展開されています。
 

公式ホームページには、豊富なFAQやマニュアル動画も準備されており、会計ソフトを使うのが初めての方でも調べながら理解を深めることができます。また、カスタマーセンターのサポートを受けることができるのも安心できるポイントのひとつです。導入検討中の方に向けた無料体験セミナーなども開催されており、初心者に寄り添ったサポート体制が整っています。

③自分に合った会計ソフトが選べる

弥生会計にはクラウド版とデスクトップ版、個人事業主向けや法人向けのもの、法人向けであっても中小企業向けのもの、規模の大きな企業向けのものと、さまざまな種類のソフトがあります。その中から、自分に合った会計ソフトを使うことができます。

弥生会計にはいくつか種類がある

上述したとおり、弥生会計にはいくつかの種類があります。ここでは、それぞれのタイプについて詳しく見ていきましょう。

弥生会計の種類と機能、価格

弥生会計の種類と機能、価格

弥生会計には、パソコンにインストールして使うデスクトップアプリと、インターネット上で使うクラウドアプリがあります。それぞれの種類は次のようになっています。

①デスクトップアプリ
製品名 製品価格(税抜)
※直販価格の場合
機能・特徴
セルフプラン ベーシックプラン トータルプラン
やよいの青色申告19 12,000円 12,000円 20,000円 個人事業主用
確定申告可能
弥生会計 19 スタンダード 39,800円 39,800円 49,300円 取引入力から決算書作成までできる一般的な機能搭載
弥生会計 19 プロフェッショナル 77,200円 77,200円 92,000円 一般的な機能+部門管理や経営分析などの機能を搭載
弥生会計 19 プロフェッショナル 2ユーザー 105,000円 105,000円 118,400円 複数台のパソコンで利用可能
②クラウドアプリ
製品名 製品価格(税抜)年額
※直販価格の場合
機能・特徴
セルフプラン ベーシックプラン
やよいの白色申告 オンライン 0円 8,000円 個人事業主用
白色申告用
確定申告可能
やよいの青色申告 オンライン 8,000円 12,000円 個人事業主用
青色申告用
確定申告可能
弥生会計オンライン 26,000円 30,000円 法人用
取引入力から決算書作成までできる一般的な機能搭載

※価格は、弥生株式から直接購入する標準的な価格です。キャンペーン価格がある場合もあります。また、家電量販店などで購入する場合は異なることもあります。

どの弥生会計のソフトを選ぶべき?

上記で述べたとおり、弥生会計にはさまざまな種類の会計ソフトがあります。では、どの弥生会計を選べば良いのでしょうか。選ぶ基準としては、次の基準があります。

①デスクトップアプリかクラウドアプリか

まずは、デスクトップアプリかクラウドアプリかを選択する必要があります。どちらかというと、デスクトップアプリの方が科目の設定や固定資産の計算などで、利用者の自由度が高いです。自社に合ったデータにカスタマイズしたい場合は、デスクトップアプリを選びます。一方、クラウドアプリは、自由度は低いですが、簿記の知識がなくても、スムーズに入力や決算書の作成ができるようになっているため、会計初心者の方におすすめです。

②個人事業主か法人か

個人事業主の場合は、「やよいの青色申告」や「やよいの青色(白色)申告オンライン」を使います。法人の場合は、「弥生会計」や「弥生会計オンライン」を選びます。

デスクトップアプリの弥生会計では、個人のデータも作成することができるため、社長や役員の所得税確定申告も必要な場合は弥生会計を選びましょう。弥生会計スタンダードであれば、一般的な会計処理は一通り可能です。ただし、部門管理や経営分析をする場合は「弥生会計プロフェッショナル」以上を、複数台のパソコンでデータを共有して利用するなら「弥生会計プロフェッショナル 2ユーザー」を選びます。

③サポートで選ぶ

弥生会計では、セルフプラン、ベーシックプラン、トータルプラン(デスクトップアプリのみ)の3つのプランがあります。サポートプランの概要は以下のようになっています。自社に合ったものを選びましょう。

  • セルフプラン:プログラムアップデートに絞ったプラン
  • ベーシックプラン:製品操作の質問など標準のサービスが利用できるプラン
  • トータルプラン(デスクトップアプリのみ):弥生以外のソフトウェアの基本操作の質問も可能なプラン

弥生会計のメリットとデメリット

ここからは、弥生会計全般のメリットとデメリットを見ていきましょう。

弥生会計のメリットとは

①操作が簡単

弥生会計のメリットとして一番大きいものが、操作が簡単ということです。初めての人でも、行う操作が分かるような画面やアイコンになっており、仕訳の知識がなくても入力から帳簿、決算書の作成までできるようになっています。

②弥生会計を使っている税理士が多い

弥生会計を使っている税理士が多いというのも、メリットの1つです。操作でわからないことがあった場合や、トラブルがあった場合などに身近な税理士に相談することができるので、安心して作業ができます。また、税理士とのデータのやり取りなどもスムーズに行えます。

③AIを駆使している

最近の弥生会計の特徴として、AIを駆使していることが挙げられます。ネットバンキングや銀行、クレジットカードなどの取引明細を取り込み、自動で仕訳をすることができます。また、「Misoca」などのクラウドサービスと連携し、そのデータも取り込むことが可能となっているので、経理にかける時間が大幅に短縮できます。

弥生会計のデメリットとは

①毎年、ソフトを更新(買い替え)する必要がある

これは弥生会計だけの問題ではありませんが、デスクトップアプリの場合は、最新の法令などに対応するため、毎年、新しいバージョンのソフトに更新や買い替えをする必要があります。有料サポートに加入している場合は、無料でバージョンアップができます。ただし、クラウドアプリはインターネット上のソフトであるため、利用者がバージョンアップを行う必要はありません。

②帳簿が限定的な場合がある

弥生会計では、基本、作成できる帳簿を増やしたり、カスタマイズしたりすることはできません。そのため、会社独自の財務報告資料などを作成する必要がある場合は、対応できません。特にクラウドアプリの場合は、デスクトップアプリに比べてさらに帳簿が限定的となっているので、購入前にどの帳簿や報告書が作成できるのかを確認しておきましょう。

まとめ

弥生会計のソフトは、初めての人でも使いやすいように、親切な設計がされています。そのため、弥生会計のソフトを導入することで、経理処理はかなり楽になるでしょう。ただし、弥生会計のソフトは複数の種類があり、その中から自分にあったものを選ぶ必要があります。無料体験版などもあるため、一度実際に使ってから購入しましょう。

長谷川よう
会計事務所に約14年、会計ソフトメーカーに約4年勤務。個人事業主から法人まで多くのお客さまに接することで得た知見をもとに、記事を読んでくださる方が抱えておられるお困りごとや知っておくべき知識について、なるべく平易な表現でお伝えします。
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