法人や個人事業主が使っている会計ソフトの1つにJDLがあります。実は、JDLの会計ソフトにはいくつかの種類があります。JDLの会計ソフトの導入を考えている場合は、自社に合ったものはどのソフトであるかを選ぶ必要があります。ここでは、JDLの会計ソフトの特徴や種類、それぞれのソフトでできることを解説します。
JDLの会計ソフトとはどんなソフト? JDLの会計ソフトの特徴とは
まずは、JDLの会計ソフトがどのようなソフトなのか、その特徴から見ていきましょう。JDL(正式名「株式会社 日本デジタル研究所」)は、プロユースの税務・会計システムの開発に特化し、ソフトウェア製品からハードウェア製品までを開発・提供する会計システムの総合メーカーです。取り扱っている製品は、大きく分けて一般企業(法人・個人事業主)向けのものと会計事務所向けのものの2つがあります。
ここでは、一般企業(法人・個人事業主)向けのものを紹介していきます。
JDLの会計ソフトの最大の特徴は、経理・会計レベルに合わせたさまざまなソフトがあることです。勘定科目を意識することなく簡単にデータ入力ができるものから、大量のデータ処理ができるもの、会計事務所向けの製品を開発している強みを活かし、高度な企業経理ニーズに答えることのできるものまであります。
多くのソフトで会計事務所と連動することが可能な仕様となっているため、顧問税理士がJDLの会計ソフトを使っている場合は連携も可能になり、税理士事務所とのやりとりもスムーズにできます。
JDLの会計ソフトの種類と機能
JDLの会計ソフトの種類と機能
上述したとおり、JDLの会計ソフトにはいくつかの種類があります。ここでは、その種類や機能について詳しく見ていきましょう。JDLの会計ソフトには、パソコンにインストールして使うパッケージ版製品と、インターネット上で使うネット版製品の2つがあります。ネット版製品は、インターネットに接続していないPCでも利用ができ(ただしUSBメモリが必要)、「経理用のPCをネットに接続したくない」という企業に最適です。それぞれの種類は次のようになっています。
①パッケージ版製品
製品名 | 機能・特徴 | 標準価格(税込) |
---|---|---|
JDL IBEX 出納帳 | ・中小規模法人・個人向け ・仕訳入力不要 簡単経理処理 ・多彩な財務帳表・経営管理資料を作成 ・資金予定管理、部門損益管理、固定資産管理に対応 ・銀行・クレジットカード明細の取込、通帳読取 ・会計事務所と連携可能 |
68,040円 |
JDL IBEX 会計 | ・大規模法人向け ・実務の流れに則してシームレスな展開、スムーズな処理を実現 ・入力者に合わせて3つの入力方式が選べる ・データチェックをサポートする機能が充実 ・銀行・クレジットカード明細の取込、通帳読取 ・部門管理、固定資産管理に対応 ・本社と支社のネット会計に対応 ・会計事務所と連携可能 |
159,840円 |
②ネット版製品
製品名 | 機能・特徴 | 月額価格(税込) |
---|---|---|
JDL IBEX 出納帳 net | ・中小規模法人・個人向け ・バージョンアップ料不要 ・会社の基本情報登録のみで、すぐに利用可能 ・仕訳入力不要 簡単経理処理 ・多彩な財務帳表・経営管理資料を作成 ・資金予定管理、部門損益管理、固定資産管理に対応 ・銀行・クレジットカード明細の取込、通帳読取 ・会計事務所と連携可能 |
580円 |
JDL IBEX 会計 net | ・大規模法人向け ・バージョンアップ料不要 ・高度な経理処理、大量のデータ処理が可能 ・実務の流れに則してシームレスな展開、スムーズな処理を実現 ・多彩な財務帳表・経営管理資料を作成 ・銀行・クレジットカード明細の取込、通帳読取 ・部門管理、固定資産管理に対応 ・本社と支社のネット会計に対応 ・会計事務所と連携可能 |
2,480円 |
JDL IBEX 出納帳Major | ・中小規模法人・個人向け ・無料で使える ・帳簿入力から決算書作成まで一連の経理処理 ・直感的な帳簿づけ ・スマホで撮影したeレシートで帳簿づけ可能 ・銀行・クレジットカードのデータ取り込み ・高品質な財務諸表の作成 ・会計事務所と連携可能 |
無料 |
どのJDLの会計ソフトを選ぶべき?
では、JDLの会計ソフトの導入を考えた場合に、どれを選べばよいのでしょうか。顧問税理士がJDLの会計ソフトを使っている場合は、原則、どの会計ソフトを選ぶかは顧問税理士と相談になります。しかし、顧問税理士がいない場合や、顧問税理士がJDLの会計ソフトを使っていない場合は、機能面や価格からどれを選ぶかを決めます。
JDLのソフトは高度な機能が付いているため、特にパッケージ版製品では他社の製品より、標準価格が高額になっています。そこで、金額面を重視するのであれば、ネット版製品を使用しましょう。
中でも、「JDL IBEX 出納帳Major」は無料です。まず、JDLの会計ソフトがどのようなものか使ってみたいという場合は、おすすめのソフトです。機能面で考えると、専任の経理担当者がいない、例えば家族で経営しているような法人であれば、「JDL IBEX 出納帳」「JDL IBEX 出納帳net」がおすすめです。「JDL IBEX 出納帳」「JDL IBEX 出納帳net」は、仕訳入力不要で簡単経理処理ができるソフトです。もちろん、日々の最新の業績も確認できます。
仕訳の入力ができる専任の経理担当者がおり、日々や毎月毎の業績の確認に重点を置きたい場合には、「JDL IBEX 会計」「JDL IBEX 会計net」を選びます。どちらも最新の業績を確認できたり、部門管理、固定資産管理への対応が可能です。
JDL会計ソフトのメリットとデメリット
JDLの会計ソフトの導入を検討する際には、メリットとデメリットをしっかり把握しておく必要があります。そこで、JDL会計ソフトのメリットとデメリットを見ていきましょう。
JDL会計ソフトのメリット
JDLの会計ソフトのメリットには、次のようなものがあります。
①会計データ入力が簡単
JDLの会計ソフトは、仕訳入力不要な簡単経理処理を採用したり、実務の流れに則してシームレスな展開とスムーズな処理を実現したりと、会計担当者が簡単に会計データを入力できるための工夫が多くされています。そのため、会計初心者から経験豊富な人まで、ストレスなく会計データを入力できます。
②全国各地の税理士事務所とリアルタイムにデータを共有することができる
経理業務において重要なのが、スピードと正確性です。経理業務のスピードが早くなると、リアルタイムで経営状況を確認することができ、適切な経営戦略を採用することができます。もちろん前提として、入力データが正確でなければいけません。JDLは、税理士向けの会計・税務ソフトも開発している法人のため、全国各地の税理士事務所とリアルタイムにデータを共有することができ、経理業務のスピードと正確性を担保できます。
JDL会計ソフトのデメリット
JDLの会計ソフトのデメリットには、次のようなものがあります。
①初心者には機能面が多い
JDLの会計ソフトには、部門管理や固定資産管理、経営管理資料の作成などの多くの機能が備わっています。そのため、すべての機能を十分に使いこなすのが難しく、使わない機能が多くある場合には、経理処理を難しく感じさせる結果になることがあります。ソフトの各機能がどのようなものなのか、どの機能を使った方が良いのかを、事前にしっかりと確認しておく必要があるでしょう。
②パッケージ版製品はコストがかかる
上述したとおり、JDLのソフトは、高度な機能が付いているため、特にパッケージ版製品では他社の製品より価格が高くなっています。パッケージ版製品を導入する際は、費用対効果をしっかり分析しておきましょう。一方、ネット版製品であればコストも低コストで満足できる機能が備わっています。インターネット上のソフトを使うことに抵抗がない場合は、ネット版製品の使用も考えたほうが良いでしょう。
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まとめ
JDLの会計ソフトは、会計初心者から経験豊富な人まで、使いやすいように設計がされています。そのため、JDLの会計ソフトを導入することで、経理処理はかなり楽になるでしょう。ただし、JDLの会計ソフトにもメリットやデメリットがあります。メリット・デメリットを理解した上で、自社に合う会計ソフトを選択しましょう。