日々の帳簿付けや、確定申告をする際に必要なのが会計ソフトです。会計ソフトは昔からwindowsでの動作が中心となっています。では、会計ソフトをMacで使うことはできないのでしょうか。ここでは、会計ソフトをMacで使うための方法について詳しく解説します。
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会計ソフトにはインストール型とクラウド型がある
会計ソフトには大きく分けて、インストール型とクラウド型の2つがあります。まずは、それぞれどのようなものかを見ていきましょう。
①インストール型
インストール型とは、昔からある会計ソフトの形態です。自分のパソコンに会計ソフトをインストールして使います。CD-ROMからインストールする方法や、会計ソフトメーカーのホームページからダウンロードしてインストールする方法などがあります。
インストール型では、法令の改正があったり申告書の様式が変わったりした場合や、バージョンアップ版が出た場合は、自分でバージョンアップを行う必要があります。バージョンアップをし忘れると、法令の改正に準拠していない状態になる可能性があるので注意が必要です。機能面はクラウド型より優れていますが、価格面は高くなる傾向にあります。
②クラウド型
インターネットの普及とともに、ここ数年で利用者を増やしているのがクラウド型の会計ソフトです。インストール型のように自分パソコンに会計ソフトをインストールすることはありません。インターネット上で会計ソフトを立ち上げ、利用します。そのため、インターネットに繋がっている場所であれば、どこでも会計ソフトを利用することができます。
クラウド型は、インターネット上にある会計ソフトを利用するため、バージョンアップも自動で行われます。自分で行う必要がないので手間がかからず、バージョンアップのし忘れもなくなります。価格面はインストール型より低くなっていますが、使いやすさを重視しているため、機能面は劣っています。
Macで使えるインストール型の会計ソフトは少ない
インストール型の会計ソフトの多くは、windowsでの動作が中心です。会計ソフトの開発時にはwindowsが中心だったこと、そこから毎年バージョンアップ版をリリースしてきたため、今でもMacで使えるインストール型の会計ソフトは少なくなっています。ここでは、Macでインストール型の会計ソフトを使う方法を見ていきましょう。
Macで使えるインストール型の会計ソフトとは
Macで使えるインストール型の会計ソフトは少なくなっていますが、インストール型の会計ソフトでもMacに対応しているものもいくつかあります。Macに対応しているインストール型の会計ソフトは次の2つです。
①「やるぞ!青色申告」
一般(事業所得)、不動産所得、農業に対応している会計ソフトです。ライセンスが2つあるので、税理士と会社であったり、2台のパソコンで使ったりなど様々な使い方ができて便利です。この他に、姉妹製品の確定申告専用ソフト「やるぞ!確定申告」もあり、こちらもMacに対応しています。
http://www.riocompany.jp/yaruzo/
②「Macの青色申告」
名前の通り、Macユーザー向けに開発された会計ソフトです。インストール版とダウンロード版の2つがあります。インストール版は申告書の用紙に変更があればアップデート版を、ダウンロード版は毎年新しいバージョンが提供されています。
・インストール版
http://www.magrex.co.jp/aomac11/index.html
・ダウンロード版
http://www.magrex.co.jp/aomacfy/
また、インストール版では法人向けの「Macの会計」も提供されています。
http://www.magrex.co.jp/MacG/s/kaikei/
MacでWindows用インストール型の会計ソフトを使う方法
上記で紹介した通り、Macで使えるインストール型の会計ソフトは、数が少ないのが現状です。そのため、自社に合わない場合や、したいことができない場合もあります。では、windows専用の会計ソフトをMacで使う方法がまったくないかというと、実は方法があります。それは、Boot Camp(ブートキャンプ)や仮想環境ソフトを使い、MacにWindowsをインストールする方法です。インストールしたWindowsを使って、Windows用の会計ソフトを利用します。
ただし、会計ソフトメーカーによっては、この方法を推奨していないことも多いです。それは、製造元の会計ソフトメーカーが、動作がうまくいくか確認ができていないという理由からです。そのため、MacにインストールしたWindows上で会計ソフトを使用した場合に出た不具合については、サポート対象外となっている場合も多く見られます。
MacにインストールしたWindows上で会計ソフトを使用しようと考えている場合は、あらかじめサポート対象なのかどうかなど、製造元の会計ソフトメーカーに問い合わせした方が良いでしょう。
クラウド型の会計ソフトならMacで使える
Macで使えるインストール型の会計ソフトは多くありません。では、クラウド型の会計ソフトはどうかというと、ほとんどのソフトをMacで使うことが可能です。そのため、インストール型にこだわりがないのであれば、クラウド型の会計ソフトを利用した方が良いでしょう。クラウド型の会計ソフトには、次のようなものがあります。
①「やよいの青色申告オンライン」
弥生会計で有名な会計ソフトメーカーの老舗、弥生株式会社が提供しているのが、「やよいの青色申告オンライン」です。知識がなくても青色申告ができるシンプルで使いやすい画面、入力の自動化など、クラウドの特徴を生かした強みを多く備えています。
また、白色申告の人向けに、「やよいの白色申告オンライン」を、法人向けには「弥生会計オンライン」も提供しています。
・やよいの青色申告オンライン
https://www.yayoi-kk.co.jp/products/aoiro_ol/index.html
・やよいの白色申告オンライン
https://www.yayoi-kk.co.jp/products/shiroiro_ol/index.html
・弥生会計オンライン
https://www.yayoi-kk.co.jp/products/account-ol/index.html
②「freee」
クラウド型の会計ソフトの先駆けといえば、freee株式会社が提供するクラウド会計ソフト「freee」です。銀行口座やクレジットカード、レジなどのさまざまなサービスとの連携も可能で、データ入力の手間を削減できます。また、売掛・買掛管理や見積/請求書の発行も行うことができるので、自社に合わせた様々な運用方法が可能なのも特徴の1つです。
freeeには、個人事業主向けのソフトと、法人向けのソフトがあります。複数の料金プランが用意されており、プランごとに使える機能などが異なります。そのため、自社に合ったプランを選択することが重要となります。
・個人事業主向けfreee
https://www.freee.co.jp/kojin/
・法人向けfreee
https://www.freee.co.jp/houjin/
③「MFクラウド」
MFクラウドは、会計ソフトや家計簿ソフトなどを展開している株式会社マネーフォワードが提供する、クラウド型の会計ソフトです。ネットバンキングやPOSレジなどのさまざまなサービスとの連携も可能で、データ入力の手間を削減できます。
また、同社では請求書、経費、給与、マイナンバーなどの各サービスも提供しており、これらをセットで利用することもできます。自社に合わせた様々な運用方法が可能な点も特徴の1つです。複数の料金プランが用意されており、プランごとに使える機能などが異なります。そのため、自社に合ったプランを選択することが重要となります。
MFクラウドには、個人事業主向けの「Money Forward(マネーフォワード) クラウド確定申告」と法人向けの「Money Forward(マネーフォワード) クラウド会計」があります。
・Money Forward(マネーフォワード) クラウド確定申告
https://biz.moneyforward.com/tax_return
・Money Forward(マネーフォワード) クラウド会計
https://biz.moneyforward.com/accounting
まとめ
Macとwindowsでは、Macの方が使えるインストール型の会計ソフトは少なく、クラウド型の会計ソフトを中心として使うことになります。一般的に、クラウド型の会計ソフトはインストール型の会計ソフトにくらべて、機能を少なくする代わりに、使いやすさを重視しています。
クラウド型のソフトも機能面を強化しているため、今後、Macとwindowsで使える会計ソフトの差は少なくなっていくと思われます。自社の使いたい機能と会計ソフトの動作環境などを踏まえ、どの会計ソフトを使うかを選択しましょう。