厚生労働省は23日、新型コロナウイルス対応で3年近く続けてきた雇用下支え策を縮小することを発表しました。
新型コロナウイルスの感染拡大で小学校などを休んだ子どもを世話するため、仕事を休まざるを得なかった保護者への助成として「小学校休業等対応助成金」を設けていましたが、新型コロナの感染症法上の位置づけが5類に変更となるのと合わせ、雇用・家計支援を正常化させていくことを明らかにしました。
4月からは助成の対象を絞る方向
コロナ禍真っ只中の2020年2月に導入された「小学校休業等対応助成金」とは、感染症の影響で学校等が臨時休校となり、保護者が会社を休まなければならなくなった場合、通常の有給休暇とは別に、休校期間中に会社を休んでも給与を支払う事業者に対してはその分を国が支払うという制度です。支給上限は1日あたり8330円で、令和2年4月1日からは15000円が支給されており、累積の支給決定数は約45万件で、総額は約950億円にのぼるそうです。
事業主が対象の「小学校休業等対応助成金」とともに、個人事業主やフリーランスが対象となっていた「小学校休業等対応支援金」も3月末に終了する方向です。
コロナ禍の対応 | 2023年4月以降 | |
---|---|---|
小学校等休校時の有給取得 | ・雇用保険加入、非加入問わず支給。フリーランスも対象 ・最大1日15000円を企業に補填 |
・雇用保険加入者に限定 ・1人10万円、1事業主100万円を上限に |
保育園利用料 | 休園した日数分、日割りで減免 | 廃止 |
雇用調整助成金 | ・業績大幅減の企業に従業員の休業手当を支援 ・最大で1日15000円。支給要件も緩和 |
支給額を約8300円の通常額に |
新型コロナウイルス流行に対する行動制限がなくなり、臨時休校も減少した状況を踏まえ、現行支援の終了を決めたようです。
2023年4月以降は、育児や介護の休業取得促進に取り組む企業を支援する「両立支援等助成金」の制度を活用し、日数と関係なく1人当たり10万円を支給、1事業主につき10人分までとの上限を設けるそうです。
企業には短時間勤務やテレワークなど、働き続けられる仕組みの導入を要件とし、それでも休業を余儀なくされた保護者向けに対象を限定するとしています。
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