春は進学や就職、転勤などによる新生活スタートの季節。その影響からか1〜4月の期間は引越しの繁忙期と言われています。引越しをする際に、手間となるのが、行政や民間機関に届ける各種手続きです。
デジタル庁は5月16日から、引越しをした人がマイナンバーカードに登録している住所情報を変更すれば、転出・転入届や住民票などの行政手続きだけではなく、銀行口座や生命保険などの民間手続きも一括でできる引越しに関する手続きのオンラインサービスを始めることを明らかにしました。
デジタル庁が推進している
「引越し手続オンラインサービス」とは
デジタル庁の専用ページによると「引越し手続オンラインサービス」とは、市区町村への転出届や転入届などの行政手続きだけでなく、電気・ガス・水道などの民間手続きも含め、引越しに伴う手続きをオンラインにて一括で行うことを可能とする仕組みのことを指します。この取組みの一環として、2023年2月6日より全ての市区町村で、マイナポータルを通じた転出元市区町村への転出届の提出や、転入予定市区町村への来庁予定の連絡(転入予約)が可能となりました。
このサービスを利用することで、マイナポータルからオンラインで転出届を提出できるようになり、引越し前に転出先の市区町村窓口へ行くことが原則不要となるようです。また転出届をオンライン上で提出した場合、転出元の市区町村は転入先の市区町村へ転出証明書の情報を事前に通知することができます。
転入先市区町村は、その情報とマイナポータルを通じて転入届の受理に必要な準備を行うことが可能となります。
前述した行政手続きに加え、5月16日からは銀行や生命保険などの民間手続きを含めたサービスの導入を検討しているようです。
今後は、民間事業者が運営する引越しポータルサイトとマイナポータルが連携し、システム利用者の同意のもと、行政機関から入手した自らの個人情報を外部サービスに提供することで、引越し時の手続きを一括で変更を可能にすることを目指すようです。
手続きが簡略化される一方で、デジタル上のセキュリティ強化と情報保全の仕組み化を心配する声も挙がっています。