ふるさと納税の返礼品に関するルールが10月から変更に!熟成肉や精米に制限 | MONEYIZM
 

ふるさと納税の返礼品に関するルールが10月から変更に!熟成肉や精米に制限

総務省は6月27日に、ふるさと納税について、返礼品として認める地場産品の基準を見直すことを明らかにしました。あわせて寄付額の5割までとしている経費に、寄付金の受領証の発行費用などを加えるとしています。

ふるさと納税ルール厳格化で返礼品の種類が減少する?

ふるさと納税は、2008年に始まった制度で、個人が自分の出身地や応援したい自治体に寄付した金額のうち、2,000円を超えた分が翌年の住民税や所得税から控除されるというものです。この制度は、地方活性化や税制の公平性確保に効果があるとされていて、近年急速に普及しており、2021年度の寄付総額は過去最高の8302億円に上ります。しかし、返礼品が豪華すぎて税金を払っているつもりがむしろお得になっている、自治体が寄付金で赤字になる、などの問題も指摘されています。
 

これらの問題を解決するために、総務省は、2023年10月からふるさと納税のルールを変更することを明らかにしました。変更点は以下のとおりです。
 

  • 返礼品に地場産品基準を導入する。
  • 返礼品の経費率を5割以下に引き下げる。
  • 寄付の上限額を変更する。

 

地場産品基準とは、返礼品に使用される原材料が、寄付先の自治体が属する都道府県で生産されたものであるかどうかを定めた基準です。この基準が導入されると、返礼品として全国的に流通しているような「熟成肉」や「精米」などの加工品は、ふるさと納税の返礼品として提供できなくなります。例えば、熟成肉の場合、ほかの都道府県や海外で生産された肉を購入して、地元で熟成させたというケースでもいままでは「地場産品」として返礼品にできましたが、生産地が異なるものを「地場産品」と呼んでいいのかなど、あいまいな返礼品が増えたため、10月以降は熟成前から一貫して同じ都道府県でつくられたものを返礼品の対象とすることに変更されるそうです。そうなると、今まで返礼品とされていたものがラインナップからなくなる場合もあります。
 

また返礼品の経費のルールについても見直しが行われます。
10月からは経費に含まれる費用が増えるようです。具体的には、寄付金の受領証の発行費用などが経費に計上できるようになります。ルール上、経費は寄付金の5割以下にしなければなりませんが、2021年度のふるさと納税額上位20自治体の使われ方では、現在の経費総額は48.7%とギリギリで5割に収まっている状況です。新たに経費に加わる費用は3.9%ほどと見込まれ、足すと5割を超えてしまうことになります。つまり、各自治体は今後、経費や返礼品の中身、総額を見直すことになります。経費を圧縮できなければ同じ返礼品を受け取るのに必要な寄付額が増える可能性もあります。
 

今回の見直しにより、「自治体を応援する」というふるさと納税本来の意義に近づくことができるのかどうか、注目されます。

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返礼品が無くなる?ふるさと納税が厳しくなります!

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マネーイズム編集部
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