経済産業省は、ガソリンなど燃料価格の高騰による生活への影響を抑えるため、石油元売り企業に支給してきた「ガソリン補助金」を9月末に終了することを明らかにしました。6月から2週間ごとに段階的に引き下げを行い、10月1日からは補助をなくす方針のようです。補助金がなくなることで、実質的にガソリン代が値上がりする見通しとなっています。経済産業省は、10月以降も補助を続けるかどうかは原油価格の動向も踏まえ、柔軟に対応していくとしています。
上限25円の補助金を6月から段階的に引き下げ
補助金政策(燃料油価格激変緩和対策事業)はガソリン、軽油、灯油、重油を対象に2022年1月から始まりました。ガソリン価格は、コロナ禍の経済対策として実施されていた石油元売りへの補助金もあり、2022年夏頃から価格の横ばいが続いています。
2022年1月当初は1リットルあたり5円、3月から25円、4月から35円を上限に支給しており、ガソリン1リットルあたりの全国平均小売価格が170円(4月25日週以降は168円程度)を超過した場合、その半分を支援していました。
2023年1月から補助金の上限が段階的に引き下げられています。1月は33円、2月は31円、3月は29円、4月は27円、そして5月は25円と徐々に減少しています。実際の価格が2022年ほど上昇していないこともあり、補助金の引き下げを経た後も店頭価格に大きな変動はなく、4月半ばからは補助金がない場合の実際の価格も減少傾向にあるようです。
経済産業省によると、補助金がない場合のレギュラーガソリンの全国平均小売価格は5月29日時点で179.1円であり、同日時点の補助金の支給単価は11.1円です。
現在、レギュラーガソリンの価格は補助金の効果で170円前後に抑制できていますが、このまま推移した場合、店頭価格は2週間ごとに1円ずつ値上がりすることになりそうです。
SNSではこの「ガソリン補助金終了」のニュースに対し、「勘弁して…」「ガソリン代高すぎ」「段階的に少しずつ慣れさせるってのがミソだよな」「もう、車は上級国民の持ち物だね」といった怒りや嘆きの声が多く上がっています。また「北海道と東北は冬になるとストーブとかで灯油使うから地獄になるぞ…」「物価や配送料も上がるのではないか」など、補助金引き下げによる影響を懸念する意見も見られました。
また自動車繋がりとなりますが、「自動車税」の納付期限は明日5月31日(水)までです。期限までに支払いを行わなかった場合、延滞金のペナルティなどが発生しますので注意しましょう。