9月11日、大手金融機関ら8社が、「ステーブルコイン」と呼ばれるデジタル資産を発行するため、10月に新たな会社を共同で設立することを発表しました。「ステーブルコイン」が実装されると、企業間でのスピーディーな送金や国境を超えた取引での手数料削減など、さまざまな効果が期待できると言われています。
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会社は「三菱UFJ信託銀行」が中心となって設立される
今回、新たに発行されるデジタル資産に向けて設立される会社は、「株式会社Progmat(プログマ)」と呼ばれ、2023年10月2日に設立される予定です。
そんな株式会社Progmatの設立は、三菱UFJ信託銀行が中心となり、パートナー企業7社と株主間契約を締結して設立されたのです。
株主間契約とは、特定の会社に対して複数の株主が会社の運営や株式売却時の対応方法などを取り決めることです。
<株式会社Progmatの株主企業8社>
三菱UFJ信託銀行
∟出資比率:49.0%
NTTデータ
∟出資比率:13.5%
みずほ信託銀行
∟出資比率:7.5%
三井住友信託銀行
∟出資比率:7.5%
三井住友フィナンシャルグループ
∟出資比率:7.5%
SBI PTSホールディングス
∟出資比率:5.0%
JPX総研
∟出資比率:5.0%
Datachain
∟出資比率:5.0%
これらの企業は、取引記録を暗号技術を用いて処理・記録するブロックチェーン技術を活用したデジタル資産の発行・管理・開発や、会員企業数214社で構成された「デジタルアセット共創コンソーシアム」の運営などを担います。
「デジタルアセット共創コンソーシアム」とは、「Progmat」を軸に会員企業が協力し合い、デジタルデータの発行・管理に取り組む集団のことです。
そして、株式会社Progmatの代表取締役として、Founder&CEOに就任予定であるのが三菱UFJ信託銀行の齊藤達哉氏です。齊藤達哉氏は、プレゼンテーションで「インフラは各社が独自性を出すものではない、業界を挙げて共創することでユーザーに圧倒的な利便性を提供していく」と述べています。
また、株式会社Progmatが発行する「ステーブルコイン」は、円やドルなどの通貨を裏付けとしたデジタル資産で、主に企業間での決済で使われることを想定しています。2024年夏ごろの発行を目指し、企業間での決済スピードや他国との取引で発生する決済手数料を大幅に引き下げることが可能とのことです。
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