育休給付、両親ともに14日以上で「実質10割」支給か | MONEYIZM
 

育休給付、両親ともに14日以上で「実質10割」支給か

政府が進める少子化対策の一環として、育児休業給付を手取りの10割相当に引き上げる制度案の概要が明らかになりました。両親ともに14日以上の育児休業を取得することを条件に、最大28日間を上限として給付率を引き上げる方針です。

給付率引き上げで両親での子育て参加を促進

育児休業(以降、育休)は、原則として子が1歳になるまで取得できる制度のことを指します。
 

政府が6月に決定した「こども未来戦略方針」では、さらに取得を促すため、最大28日間を限度に給付率を約80%に引き上げ、手取りの10割相当とする案が示されていました。
 

今回の制度案では、給付率を引き上げることで、両親ともに育休を取得しやすくなることを目指し、数日の取得で多額の給付を受けることを抑制し、男女で育児に参加するよう促すとしています。
 

また、ひとり親や片方の親が自営業やフリーランスで雇用保険に加入しておらず育休を取得できない場合は、必ずしも配偶者の取得を要件としない方向で検討しているようです。
 

厚生労働省は、近く有識者会議で制度案を示す予定で、その後、労使の意見を踏まえて、制度の詳細を詰める方向です。
 

政府は、男性の育休取得率を2025年度までに30%程度、2030年までに85%まで引き上げる目標を掲げていますが、現状では男性の育休取得率は17%程度となっています。
 

男性の育休取得者の約5割が"2週間未満"の取得にとどまっている実態を踏まえ、厚生労働省は給付率の引き上げ条件を「両親ともに14日以上の取得」と設定。特に育児に手がかかる時期の取得を促すため、男性は出生直後の8週間以内、女性は産休後8週間以内の取得を要件とする見通しです。
 

今回の制度案が実現すれば、男性の育休取得がさらに促進される可能性があります。今後の動向に注目が集まります。

マネーイズム編集部
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