11月19日、元OpenAIのサム・アルトマン氏らが大手IT企業のMicrosoftに加わることが明らかになりました。
サム・アルトマン氏は、同月17日に共同創業者であるイリヤ・サツケバー氏から解雇を言い渡されていました。
Microsoftの時価総額が世界1位の「Apple」を超える日も近い?
OpenAIとは、アメリカに拠点を置く、人工知能の開発や普及を目的に設立された非営利研究機関です。なお、2019年には営利企業に移行し、Microsoftと提携しています。
設立者としては、サム・アルトマン氏以外に、「PayPal」や「テスラ」の創業、「X(旧Twitter)」の買収をしたイーロン・マスク氏など、複数の著名人が名を連ねています。
サム・アルトマン氏は、OpenAIで名が知られる前、スタートアップ企業の経営をサポートする、シリコンバレーの中でも特に有名な投資会社「Yコンビネーター」の代表を務め、「投資家」として有名でした。2019年には、OpenAIのCEOに専念するため、「Yコンビネーター」の代表を辞任しています。
そして今回、OpenAIのCEOを解任されたサム・アルトマン氏は、Microsoftへ加わることとなり、同社に新設される人工知能の研究チームのCEOに抜擢されました。
また、他にもオープンAI共同創業者の1人であるグレッグ・ブロックマン元社長など、複数名のOpenAI従業員もMicrosoftに移るとのことです。
今回サム・アルトマン氏を迎え入れたMicrosoftは、2023年に入って以降、生成AIのソフトウェアやハードウェア開発などにより株価が50%増加しており、11月時点での時価総額はおよそ2兆8,000億ドル(約412兆円)にまで上ります。
また、Microsoftは、生成AIである「ChatGPT」の最新版と言える「GPT-4ターボ」を企業向けに提供を開始するなど、多くの注目を集めています。
生成AIの世界市場は、2022年で約400億ドル(約5兆9000億円 )だったと言われておりますが、今後10年間で約1兆3000億ドル(約181兆1850億円)規模まで拡大すると予想されており、大手IT企業各社がさまざまな領域で競争している状態です。
生成AIで競争をしている大手IT企業は、以下のとおりです。
- ・Microsoft
- ・OpenAI
- ・Amazon
- ・Meta
- ・XAI
今回、生成AIの開発者となるサム・アルトマン氏らがMicrosoftに加わったことで、MicrosoftのAI技術の向上が予想され、生成AI競争を一歩リードする可能性があります。時価総額ランキング世界1位のAppleを超える日も近いのかもしれません。