2026年度から「ブロッコリー」が国民生活に欠かせない野菜とされる「指定野菜」に加わることになりました。
指定野菜の追加は、1974年に「じゃがいも」が追加されて以来、およそ半世紀ぶりになるそうです。
指定野菜に認定されると保証基準額と最低保証額との差額70~90%が国から補助される
農林水産省は、特に消費量が多い野菜を指定野菜と定めています。
指定野菜に認定されると、価格が下落した場合に、国が生産者へ補助金を出して生産量を確保するため、安定した供給につながることが期待されます。
指定野菜の価格が下落した際の補助金については、対象野菜の平均販売価額が保証基準額を下回った場合、最低基準額との差額の70〜90%を、生産者に対して補助するとしています。他にも、計画出荷が達成された場合は、特別補給交付金として、保証基準額と平均販売価額の差額10%が追加で補助される制度です。
なお、「保証基準額」とは過去6カ月の平均市場価格の90%を指し、「最低基準額」は平均価格の60%が標準価格とされています。
また、2024年時点での指定野菜は、以下のとおりです。
- キャベツ
- きゅうり
- さといも
- だいこん
- たまねぎ
- トマト
- なす
- にんじん
- ねぎ
- はくさい
- ばれいしょ(じゃがいも)
- ピーマン
- ほうれんそう
- レタス
補助金は、特に生産量が多いと国が認定している産地である「指定産地」が対象とされています。
2026年度から新たに指定野菜となる「ブロッコリー」は、日本の人口減少により多くの野菜で出荷量の減少が続いている中、この10年で出荷量が3割ほど増加したことで、農林水産省から認定されました。
ブロッコリーは、北海道、埼玉、愛知などが主な産地で、出荷量は、2012年時点で12万2,500トンであり、2022年時点では15万7,100トンまで増加しています。
農林水産省は、2026年度のブロッコリーの指定野菜追加に向けて、必要な手続きを進めるとともに、生産者に対して「指定野菜」の仕組みを周知するなどの準備を急ぐとしています。