平成20年度確定申告のポイント

2009/3/2

 
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いよいよ確定申告が始まっていますが、今年度の主な変更点について教えてください。
はい。①住宅ローン減税、②医療費控除、③ふるさと納税の3点についてご説明します。
まず住宅ローン減税関連のところからお願いします。
1)住宅借入金等特別控除の対象となる増改築等の範囲に、省エネ改修工事が加えられました
2)居住している家屋に一定の省エネ改修工事を行い、平成20年4月1日から平成20年12月31日までの間に居住の用に供した場合、一定の要件に該当するときは、入金等特別控除(断熱改修工事等に係る特定増改築等住宅借入金特別控除)を受けられることとなりました。
省エネ改修工事とはどういったものですか?
ここでいう省エネ改修工事とは窓の改修工事や床や壁などの断熱工事等をいい、証明書が発行されたものをいいます。これにより、平成20年度の確定申告において適用できる住宅ローン減税をまとめると、以下のようになります

 

次に医療費控除について教えてください。
医療費控除については対象範囲に追加がありました。これはメタボリックシンドロームに関するものですが、特定健康診査の結果が高血圧症等と同等の状態である者に対して行われる特定保健指導に係る対価が、医療費控除の対象に加えられました。
特定健康診査の費用と特定保健指導の指導料についての両方の自己負担額が医療費控除の対象になるということですか?
その通りです。
アラフォー世代には助かる控除です。
そうですね。確定申告で申告する際には、他の医療費控除と同様、医療機関が発行した領収書が必要となりますので残しておいてくださいね。
では最後にふるさと納税についてはいかがでしょう?
都道府県・市区町村に対する寄附金、いわゆる「ふるさと納税」をした場合、5千円を超える部分について、個人住民税所得割の概ね10%を上限として控除がされます。またこの際、確定申告書の記載箇所が少し特殊なので注意しましょう。
このような税制改正などを踏まえて、どういう方が確定申告をしたほうが税金が返ってきますか?
都道府県・市区町村に対する寄附金、いわゆる「ふるさと納税」をした場合、5千円を超える部分について、個人住民税所得割の概ね10%を上限として控除がされます。またこの際、確定申告書の記載箇所が少し特殊なので注意しましょう。
具体的に言いますと…

 ・平成20年において、世帯で支払った医療費が一定額以上ある方
 ・国、地方公共団体、公益法人などに対して寄付を行った方
 ・住宅ローンを組んで、住宅借入金等特別控除の申告を初めてする方
 ・年の途中で退職をし、年末調整を受けていない方
 ・年末調整を受けたが、調整項目に漏れがあった方
 ・災害、盗難、横領などで資産について損害を受け、一定の要件を満たす方
 ・株式の配当をもらった人で、所得税率の方が源泉税率よりも低く、配当控除を受けたほうが有利な方

自分が確定申告した方が得かどうか、わからない場合はどうしたらいいですか?
やはり税理士などの専門家にご相談された方が、正確な結果を知ることができますよ。
そうですね。ありがとうございました。

山野淳一

公認会計士・税理士

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